2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

きょう届いた古書

『吉田健一著作集 第十巻』(垂水書房)

『ワルボロ』を観る。

真夜中、気になっていた隅田靖の『ワルボロ』*1をようやくDVDで観る。これぞ三角マークに波どっばーんの東映映画。深作欣二や中島貞夫の匂いがぷんぷんする。こう云う映画こそ青少年が見るべきで、文科省特選にすべき。『恋空』では吃驚するほど残念だった新…

シュトロハイムは何度観てもいい。

午後から独り梅田に出て、中崎町のPLANET+1で、映画史上最高の男前だと私は思っている、エーリッヒ・フォン・シュトロハイムの監督作品三本立て*1に。 『愚なる妻』のエンディングで、彼が以前、純白の手巾で鼻を押さえ、顔を顰めてその脇を足早に通り過ぎた…

ぼんやりと。。。

シド・チャリシーが逝去していたのを知る。 以前MR君から頂戴した鈴木秀美の、二度目に録音したバッハの「無伴奏チェロ組曲」を聴いているのだが、これはいわゆる古楽器による演奏である。私がこれまで聴いたのは、ミッシャ・マイスキーの'80年代の録音のも…

きょう届いた新刊

洲之内徹『洲之内徹文学集成』(月曜社) 新潮社はクレスト・ブックスを始めるずっと以前も、かなりいい海外文学の翻訳を出していた。しかしその殆どを絶版にしたままで、文庫にするでもなく、放ったらかしている。ピンチョンの全新訳は嬉しい限りだが、新訳…

朝眠る。

朝、柚子が起き出してきて、「おはようございます」と挨拶を交わしてから、私は彼女がさっきまで眠っていたぬくい蒲団に潜り込んで眠る。正午になる前に起き、柚子が作り置いていった、猫の顔がケチャップで描いてあるオムライスを温めて食べ、新聞を眺める…

きょう届いた古書

オノレ・ド・バルザック『十三人組物語』(訳・西川祐子。藤原書店) 「フェラギュス」、「ランジェ公爵夫人」、「金色の眼の娘」を収める。

曇天(しかし決して雨ではない)。

昼、柚子が昨日、「通り掛った商店街でおいしそうだったから」と、買ってきていた焼き蕎麦とお好み焼きのセットを温めて食べた。それから、ズスケ・カルテット・ベルリンの「ラズモフスキー第3番」をずっと繰り返し聴きながら書き物をしている。柚子が帰って…

きょう買った古書

芝健介『ホロコースト ナチスによるユダヤ人大量虐殺の全貌』(中公新書)

のりたまをごはんにかけた。

ラッヘンマンの『マッチ売りの少女』をまた聴いている。ノーノの『プロメテオ』と並んで、20世紀にしか書かれ得なかった、最も美しいオペラだと思う。 唐突に、ロベール・ブレッソンの『シネマトグラフ覚書』を読み始める。何と云う見事な本だろう。映画を撮…

きょう届いた新刊

黒沢清対談集『恐怖の対談 映画のもっと怖い話』(青土社) 畏兄N氏から頂戴する。大感謝!

よく見える耳。

朝から歯医者。右奥の親知らずの治療が終わる。 PROVOKEの森崇博がワーグナーの『パルジファル』に取り組んだ連作「updated Parsifal」を久しぶりに聴く。以前に聴いたときよりもさらに、すごくいいと感じる。以前よりも、森が瞬間瞬間に立ち上げ、次々に壊…

きょう届いた古書

福本雅一『明末清初』(同朋舎)

邪道。

黛敏郎の『「涅槃」交響曲』を繰り返し聴き(そろそろ新しい録音が必要なのではないか?)、サルヴァトーレ・シャリーノの『私の裏切りの瞳』を聴く。シャリーノは、ひたひたと癖になる。 夕方、病院に行き、待合室はいっぱいで、フィッツジェラルドの『夜は…

掃除。

柚子が主に、私はちょこちょこと、ふたりで家のなかを掃除機を掛けたり雑巾がけをしたりする。

きょう買った古書

柴田宵曲『評伝 正岡子規』(岩波文庫) モーリス・ブランショ『マラルメ論』(訳・粟津則雄、清水徹。筑摩叢書)

『ルルドの森』を観て、あれこれと。

昼前に柚子に起こされて朝食。 新しく決まったアルバイト先に自転車で行き、レクチュアを受ける。 その帰路、新しい古本屋ができているのを見つけて、しかもなかなか渋い品揃えで、狂喜する。 再び出掛けようとすると、雨が。何なんだ。 近所のミスタードー…

純粋持続。

昼、カレーを食べるつもりだったが、素麺を茹でて食べる。何だか柚子が作るときより、麺が固い*1。 ルイジ・ノーノの、「テューバとライヴ・エレクトロニクスのための」と記された「Post-Prae-Ludium Per Donau」と云う曲を、二階の階段の脇の自室で掛けっぱ…

きょう買った古書

『平林初之輔 青野季吉 蔵原惟人 中野重治集』(現代日本文學全集第78巻。筑摩書房)

『ランジェ公爵夫人』を観る

昼から高速神戸の古本屋を覗き、木曜日は千円で見ることができるので、新開地の神戸アートビレッジセンターに行き、ようやく大好きなジャック・リヴェットの『ランジェ公爵夫人』*1を観る。 リヴェットの映画に接すると、目が耳になり、耳が目になる。観る前…

きょう届いた新刊

ロベール・ブレッソン『シネマトグラフ覚書 映画監督のノート』(訳・松浦寿輝。筑摩書房)

現代音楽その可能性の中心

『ブレイキング・ニュース』を観る。

宮崎勤の死刑が執行されたそう。 愈々、生活の困窮してきたので、久しぶりに会社員をしていた頃の背広を着込んで、サラリーマンのコスプレをして、自転車を漕いで、アルバイトの面接に行った。 夜、ジョニー・トーの『ブレイキング・ニュース』をDVDで観る。…

自転車を漕ぎ、音楽を聴き、イソザキ本を読み

昼から役所に。保険課の前には、通知を握り締め、顔を歪めた老人たちの行列ができていた。 夜、バーンスタインがベルリン・フィルを振ったマーラーの「第九」を久しぶりに聴く。ベルティーニ指揮の「第九」でこの曲の真髄に触れた!と感じ、それならば、と、…

きょう買った古書

『フロイト全集 第4巻』(責任編集・新宮一成。岩波書店) 『フロイト全集 第7巻』(責任編集・高田珠樹。岩波書店) 『フロイト全集 第8巻』(責任編集・中岡成文。岩波書店) 『フロイト全集 第9巻』(責任編集・道籏泰三。岩波書店) 『フロイト全集 第17…

何で、雨。

夕方から難波に。岩波から新訳で出ている『フロイト全集』の既刊分が古本屋で均一激安の値段で出ているのを先日見つけ、取り置きして貰っていたのを取りに行く。腕に応える重さが心地良い。 最寄駅まで戻ると雨。柚子に頼まれていた食パンを買い、本を濡れな…

ぱらぱらぱらら。

最初の仕事を辞めたあとに読み始めて、『ゲルマントの方』の途中まで読んだプルーストを、再び書棚から引っ張り出してきて、家のなかで、だらだら読み始める。さっそく『磯崎新の「都庁」』を読み始めたり、日記を更新したり、難波まで出るつもりだったが、…

きょう買った新刊

平松剛『磯崎新の「都庁」 戦後日本最大のコンペ』(文藝春秋)

戦争の勝敗の残響。

三ノ宮の駅前で黒人のオネーチャンから乗り換えと切符の買い方を英語で尋ねられたので、片言のそれで答えた。 柚子と待ち合わせてそのまま電車に乗ると、ラッシュアワーはロックされている補助席を懸命に開けようとガチャガチャさせている、旅行者らしき朝鮮…

『稲妻』と『PTU』

成瀬巳喜男の『稲妻』を観る。成瀬は電車と猫を撮るのが巧いなあ……って、あれ、先日も同じこと書いたな。おお、井口奈己は成瀬と共通するところ大である。高峰秀子の娘と浦辺粂子の母のふたりが、喧嘩して泣いて、路地を歩いて、するりと終わるのがいい。 ジ…