日録

朝、公園を通り抜けるとき、砂場のへりに腰掛けて、砂のトンネルを掘っている小さな男の子を見つめながら、父親だろう男が、缶ビールを呑んでいた。 夜、山本君と電話で話す。どうしたって、写真の話になる。「考える前に撮らなきゃダメだよー」と、やっぱり…

須田亜香里がAKB48としてSKEからたったひとりで『ミュージックステーション』に出るので、職場からばたばたと帰宅して録画する。肩を出した衣裳の須田さんの、よく鍛えられてなめらかな背中は、とてもきれいでほれぼれする。須田さんは後列でもどこでも必ず…

柚子と昼から出かけて中之島公会堂でマシュー・バーニーの『リヴァー・オブ・ファンダメント』をみる。『クレマスター』の全上映会にも柚子は付き合ってくれたのだった。 未分化の、なにものに変化するかまだ決定されていない粘液を溜め込んだ袋には、開閉の…

朝いちど起きて、柚子が出勤するのを見送り、ペットボトルを棄てておいてねと頼まれる。蒲団の上に転がって眠る。 昼前に起きて、公園の外まで、資源ゴミがまだ出されているかを確認しに行く。小雨が降っているので、白濁色のビニール傘をさして。家に戻り、…

七時頃、職場の外に出ると、空がすっかり暗くなっていて、いきなり夏の終わりを知る。

職場のどうでもいいレポートも、じぶんで書く批評も、書いているのは私だからどちらもだいたいそんなに書くのは早くなくて、いつも困る。 雨がざざっと振ってくる前に洗濯物を取り込み、皿を洗ったりする。夕方から大阪まで出て、画廊をひとつ覗く。セブンイ…

朝、近所の駅まで戻って、そのまま歯医者。麻酔をかけられて、虫歯をごりごりと削られ、樹脂で埋めて、この箇所の処置はこれで終わり。次の箇所はまた歯形を取って、になるらしく、次の予約をとる。帰宅して、柚子から頼まれていた梅の木の枝を切ってつめた…

夕食をとりながら、ぼんやりTVを眺めていたら、「あのひとは子供が欲しくないっていっていたので……でも、この子がいることを知ったら、自殺しなかったかもしれない」みたいな台詞が聴こえてきて、自分の子供は欲しくないといっていたのなら、そのことこそが…

ツイッターで糞みたいなこと云ってる美術家とか漫画家にかぎって、漫画の絵が下手だったり作品がひどい。これは私のささやかな慰めである(って、先日も書いていた。とにかく、賢しげな顔で、逆張りをして悦に入っているガキが、私はほんとうに嫌いなのだ(…

アイコンがパネマジのドゥルージアンは「批評家はカミングアウトしない、でも私は哲学者だからそうする」みたいことを猛烈にガキくさいドヤ顔で云ったときからずっと本当に軽蔑しているし、そういう程度の低さだから、下劣な逆張り美術家(ツイッターで頑張…

『現代写真アート原論』を読んでいるのだが後藤繁雄のまったく無駄にカタカナだらけの発言がイラつくので、これは後藤ではなくルー大柴が云っているのだと思うようにしたら、だいぶ読めるようになった。

風邪をひいたらしく、帰宅すると柚子は早めに休んでいる。食卓の上のビニール袋のなかに、買っておいてくれた中華が入っていて、食べる。古本屋で注文していた金村修の最初の作品集『Crash landing』が届いている。透明度の高くてすみずみまでクリア(ちょっ…

福島第一の原子炉のデブリの映像が流れている。原子炉のなかに飛び込んで確認するということができないので、それが硬いか柔らかいかさえ判らないという。ロボットの指先を突っ込んで、触ってみるそうだ。しかし、透明な液体にぷかぷか浮いている茶色のデブ…

午後遅くから柚子と実家に。三宮でケーキを土産に買う。いつものように祖母の分も。 母と妹は梅田に買物に行っていて、父と猫たちがいる。祖母はいつも寝ていたベッドに横たわっているが、しかし顔には白い布を被せられている。掛け蒲団の胸の上には、ときど…

日常のあれこれに紛れてじぶんの誕生日さえ忘れてしまうというのはよくあるクリシェで、そんなことあるかいと思っていたが、けさ職場へ行く道すがら、「あ、今日は誕生日だった」と思い出す。きのうは覚えていたけれど、けさは忘れていた。 近所の家の解体工…

朝から近所の歯医者に行く。そのままもうひとつ病院に行こうかと時計をみるが、もうじき閉まるので家に戻る。ぶらぶら歩きながら写真を撮る。いちど帰宅して、パスタを茹でてミートソースで食べる。台所で洗い物をして、洗濯機を廻す。ベランダで洗濯物を干…

いつのころからか仕事に行く前に風呂に入るようになっていたのだが、昨夜は柚子のすすめに従って寝る前に風呂に入った。すると、朝がすごく楽だった。これからそうしようと思う。 ティモシー・モートンの『自然なきエコロジー』も読んでいる。ところどころ「…

百田某の史書もどきを「私たちが批判しているのは歴史修正主義の本だからではなくパクリ本だから」というひとが少なくないが、パクリ以前にやっぱりダメだろう。 仕事始め。帰宅して柚子と晩御飯を食べながら、深作欣二の『日本暴力団 組長』をみる。『仁義…

『シネマの記憶装置』のいちばん後ろに収められているゴダールについての幾つかの批評文を風呂のなかで読みながら、「映画は、あらゆる瞬間において目に触れるものとしてはなかったし、また今後もわれわれの瞳にその姿をさらすことを拒み、まさしくその不可…

昼前に起きて、柚子と雑煮を食べ、きのうのおせちの続きを食べる。美味。風呂に入って本を読む。それなりに晴れているので、洗濯機を廻す。プロ・アルテQのハイドンのディスクを、後ろから順番に聴いている。ベランダで洗濯物を干していると「しま」が窓の…

NHKの朝の元旦特番で、振袖を着た須田亜香里が夏木マリと並んでひな壇前列の真ん中に坐っている。風呂に入って本を読んでいる。 数年前、『アラザル』の増刊号だかどこかに書いた雑文で、じぶんが写真を撮りはじめたのは、古本屋がどんどんなくなっていった…

ラディアンの『オン・ダーク・サイレント・オフ』とか聴きながら蒲団で本を読んでいる。柚子にカレンダーを買うのを頼まれていたので三宮のセンター街のジュンク堂まで出る。ドン・デリーロの『オメガ・ポイント』の邦訳が遂に出ていて一緒に購入する(『早…

それでも十時ぐらいには起きる。須田亜香里が出る年末のTVの録画予約をして、風呂に入る。金村修とタカザワケンジの『挑発する写真史』を、今度はきちんと頭から読んでいる。 値段がずいぶん安くなっていたので古本屋に注文しておいた「マティスとボナール」…

ひたすら眠る。起きてから風呂に入る。風呂で、エヴァンズの『第三帝国の到来』を読んでいる。ドーリックSQのハイドン(75番~77番)のCDを、ちょっと大きめの音でかけながら、本を抱えて蒲団に入って、続きを読みながら、また眠る。 起きたら出かけるつもり…

仕事納め。職場の呑み会に顔を出して、楽しく話して、終電ギリギリで帰宅する。寒い夜道を歩いて帰りながら、今年は糞どうでもいいことでじりじりとキツかったなと思ったせいか、いきなり空気が冷たくなったせいか、両眼から涙が滲んでくるような、こないよ…

今日は絶対にじぶんが嫌だと思うことは、いちどもしないと決めてみる。朝はもう少し早く起き出すべきだったかも知れないが、そういう次第だから昼前くらいに名古屋に向けて出発する。午後遅くに着いて、鶴舞の古本屋を少し覗き、地下鉄で栄に。公演が当選っ…

仕事を終えてから、柚子に連絡する。隣町の駅前で落ち合って、前にも一度行った店で、鯛とドライトマトのパスタと、チーズのピザなどを食べる。最近考えている写真のことなどを、柚子に話す。とても穏やかで楽しい、クリスマスっぽい夜になって、今年も柚子…

多木浩二の『映像の歴史哲学』の抜書きの続き。多木は『写真論集成』をつまみ食いするまで、もっと教科書的な、微温的な書き手かと思い込んでいて、真面目に読んでこなかったのを、ちょっと反省している。 これはベンヤミンもそうなのですが、マルクス主義の…

だらだら読んでいる多木浩二の『映像の歴史哲学』から書き抜いておく。後半は、多木の講義というより今福との対談のようになってきて、薄まるのがかなり残念。 現実の世界がある。そして私たちは、世界についていろいろなことを考え、それを言語化し、知とし…

多木浩二の『映像の歴史哲学』から書き抜いておく。 写真というのは何かがすでに写っているわけですね。写真そのものが「デノート」(明示的な意味を示す)しているわけです。そこには「レフェラン」(指示対象)があるわけだから、そのレフェランをキャプシ…