映画

洗濯物を干す。書き物のメモを作る。 元町の古本屋に行き、全29巻版の『荷風全集』がまだ残っているのを確かめて取り置きする。荷風をまとめて読んでみようと思っている。 梅田のヨドバシまで出て、自室のPCでNetflixをみるためのヘッドフォンを探した。i-Ph…

柚子と昼から出かけて中之島公会堂でマシュー・バーニーの『リヴァー・オブ・ファンダメント』をみる。『クレマスター』の全上映会にも柚子は付き合ってくれたのだった。 未分化の、なにものに変化するかまだ決定されていない粘液を溜め込んだ袋には、開閉の…

朝から近所の歯医者に行く。そのままもうひとつ病院に行こうかと時計をみるが、もうじき閉まるので家に戻る。ぶらぶら歩きながら写真を撮る。いちど帰宅して、パスタを茹でてミートソースで食べる。台所で洗い物をして、洗濯機を廻す。ベランダで洗濯物を干…

百田某の史書もどきを「私たちが批判しているのは歴史修正主義の本だからではなくパクリ本だから」というひとが少なくないが、パクリ以前にやっぱりダメだろう。 仕事始め。帰宅して柚子と晩御飯を食べながら、深作欣二の『日本暴力団 組長』をみる。『仁義…

夜中に借りてきたBDでようやく北野武の『アウトレイジ 最終章』をみる。チンピラひとりを荷台に乗せた軽トラが、坂道を突堤のほうに滑ってゆくオープニングがほんとうに、めちゃくちゃ素晴らしい。映画が始まるより先に、もう既に始まってしまっているという…

朝起きてゴミを棄てる。 今日は「しま」がちょっと距離をおいて、ずっと近くにいる。私が別の部屋に行くと、いつの間にか同じ部屋のなかにいる。私にべたべた触られないようにしているけれど。 出かけようかと思っていたけれど、やっぱりやめにして、借りて…

実家の近くの散髪屋に行って髪を切る。地主に土地を返すときには更地にせねばならず、家をぶっ壊すのも数百万かかるというような話を聞く。堂島のジュンク堂から梅田のタワレコをぶらぶら覗いて、しかし何も買わずに帰る。柚子が買ってきてくれたピザを食べ…

昼前に起きてきて、借りてきたDVDで、ケン・ローチの『わたしは、ダニエル・ブレイク』をみる。 この映画は、真黒なショットから始まる。黒い画面の上にはスタッフの名前が出てきて、その間ずっと、会話している声だけが聴こえる。映画が進むにつれて、シー…

昼前に起きてきて、借りてきたDVDから城定秀夫の『悦楽交差点』をみる。七〇分のエロ映画というフォーマットのなかに、どうやったらそれ以上のものを持ち込めるかということを城定の映画は常に模索していて、それはいつも分割によって齎される。先日今池でみ…

一年のうち三ヶ月も四ヶ月も書かないものが日記であると云えるのかどうか知らないが、また書いてみたい。 仕事を終えて久しぶりに貸ヴィデオ屋に寄ってから、帰宅してスパゲティを茹でて食べたあと、たまたまTVをつけたら時代劇専門チャンネルで深作欣二の『…

朝から雨と風がすごい。ポテトチップをふた袋食べて気持ちが悪くなる。借りてきたDVDで、森達也の『fake』をみる。佐村河内守さんの家ではうちとおなじ皿を使っていて笑う。やっかいな夫がひとりりいて、妻と猫が一匹というのは、ふと思うとうちと同じだった…

朝から『脱獄広島殺人囚』をみる。松方弘樹への追悼。やっぱり変な映画だった。大谷直子の演じる妹の家の裏で、許可のない屠畜を三国人の三人組がやっているのを藪のなかから眺めたあたりから、松方の演技のトーンが、映画のスタンスが変る。まるで懲役の数…

DVDで真利子哲也の『ディストラクション・ベイビーズ』をみる。女を殴るのが大好きなカスである菅田将暉がとてもうまい。だから、彼と、ボコボコにされてから立ち上がるまでのくねくねした身体の動きがいい柳楽優弥が遭遇して乱暴狼藉を働きはじめ、そこへ血…

松方弘樹が亡くなる。ずいぶん悪いとは聞いていたけれど、とても好きな俳優だったから、とても悲しい。同時代の映画史を参照しても、あんなにチャーミングで、あんなに繊細な俳優はなかなかいるものじゃない。

朝から、借りてきたBDで、『レヴェナント』をみる。撮影がルベツキであるだけでなく、プロダクション・デザインもとても見事だと思ったら、ジャック・フィスクだったのを知る。クリストファー・ノーランだけでなく、テレンス・マリックのような崇高を、いちど…

DVDで黒沢清の『クリーピー』をみる。竹内結子と香川照之の顔が画面いっぱいにつめこまれるショットだったり、怪奇映画のわくわくに満ち溢れた旅のはじまりのショットだったり、最後の一連の劇だったり、これは黒沢清の映画であるというのは嬉しくなるほどよ…

昼すぎ、明日には返さねばならない借りてきたBDで、『ズートピア』をみる。とてもいい。冒頭の子供時代の回想のところ(血まみれのお芝居)からもう思わず涙ぐんでしまう。そのあと、ドゥニ・ヴィルヌーヴの『ボーダーライン』をみる。どんどん大きく拡がっ…

DVDでドゥニ・ヴィルヌーヴの『プリズナーズ』をみる。お見事。複雑さを増してゆく物語が、やがてするすると収縮してゆくさま(脚本はアーロン・グジコウスキ。記憶しておこうと思った)。『ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス』のチアリーダーであるマリア・…

『サンローラン』をみる。

ベルトラン・ボネロの『サンローラン』をDVDでみる。画面に今が何年かを伝える数字がばーんと出るタイミングとか書体の選び方から、いきなり絶妙で、すごくじぶん好みの映画だった。だらだらと長いのが、とてもいい。しかしそのだらだらした画面のなかにはみ…

『シン・ゴジラ』をみる

病院に行ってからハーバーランドで柚子と待ち合わせて、本篇開始前にぎりぎり滑り込んで庵野秀明の『シン・ゴジラ』をみる。よくできていて、好きな映画ではあるが、残念ながら私にとって特別な愛する映画ではなかった。たとえば、やはり岡本喜八が出ていた…

DVDでチャーリー・カウフマン&デューク・ジョンソン『アノマリサ』をみる。カウフマンの映画の主人公たちは、云わばずっと「嘔吐」し続けている。今回もひとりの中年男がいて、特別な女の声だけがそれを救ってくれるが、その効果も、たったひと晩だけである…

DVDでコーネル・ムンドルッツォの『ホワイト・ゴッド』をみる。押井守と藤原カムイの『犬狼伝説』の最後、夥しい犬たちが街路を疾駆する場面を、ブタペストを舞台に真剣にやったような映画。ちょっと変な映画なんだが犬たちはきれいだし、あらゆる画面にこれ…

とても暑い。十分ずつとか、細切れにみてきた『シテール島への船出』を見終える。アンゲロプロスの自画像でもあるのだろう映画作家のアレクサンドロス(彼の事務所には『旅芸人の記録』のポスターが貼ってある)は父と母の間で右往左往するだけで、彼らのこ…

久しぶりに大島渚の『忘れられた皇軍』を引っぱりだしてきてみたのだけれど、大島は本当に歌が好きだ。失われた「身体」を埋めようとするものとしての歌なのかもしれない。上半身だけがぶるぶると震え、下半身は踊らないミュージカル(坐した宴席での放吟と…

『ブリッジ・オブ・スパイ』をみる

仕事を終えて柚子と待ち合わせてハーバーランドのOSシネマズでスピルバーグの新作『ブリッジ・オブ・スパイ』をようやくみる。 深く感じ入る。スピルバーグはもう四〇年以上映画を撮り続けており、その間ずっと模索し変化し続けているが、今作にはそれがはっ…

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』をみる

シネマ神戸のレイトショウ最終日に駆け込んで、ようやく『マッドマックス 怒りのデス・ロード』をみる。とても美しいショットがしばしば訪れ、たいへん気持ちがよい。しかし凶暴で崇高な砂嵐の通過と、そのあとの女たちのすらりと延びた濡れた足の美しさで、…

『マルサの女』をみる

真夜中にふとYouTubeで見始めてけっきょく最後までみてしまったのは伊丹十三の『マルサの女』。たびたび女たちから血を流させ、最後はじぶんの血を流すことで逆転を狙う卑小で狡猾な男を演じる山崎努だが、そのギミックだらけの演技はしばしばチャーミングで…

朝はだらだらと起きて、ノンサッチのエリオット・カーター箱のなかでいちばん気に入った、《チェロとピアノのためのソナタ》、《弦楽四重奏曲第一番》、《フルート、オーボエ、チェロとハープシコードのためのソナタ》が入っているCDを聴く。聴きながら「し…

帰宅して柚子と夕飯を食べてから、ちょっと本を読んで、蔵原惟繕の『ある脅迫』をみる*1。西村晃と金子信雄の、ふたりの異様な芝居だけで進んでゆく。西村晃の芝居をみていると、ちょっとバスター・キートンを思い出す。かなり面白い。若干昂って、唐突にゴ…

ゴミを出すので早起きして、そのままもういちど眠る気にもならず、プレーヤーに突っ込んだままになっていた森一生の『ある殺し屋』をみる。気持ちのよい映画で、続篇の『ある殺し屋の鍵』もみる。前作よりさらに好き勝手に遊んでいる感じが増しているのと佐…