きょう買ったCD

  • ヘルベルト・ケーゲル指揮『パルジファル』(1975年ライヴ録音)
    • ケーゲルと再会したのは、大学を留年した年だったか、河原町の十字屋で、値段の安さとジャケットの恰好よさだけで、ベルリン・クラシックスのベルクとウェーベルン管弦楽集を買ったときだった。大変気に入って、ひと時はそればかり聴いていた。特にウェーベルンは、のちにCBS時代のブーレーズの振ったものなども聴いたが、ケーゲルのそれに比べれば、如何にも物足りないと感じたものだ。しかし、或るときCDの整理をしていて、私が最初に聴いたケーゲルはこれではなく、ベートーヴェンの『英雄』だったことを知った。中学生になったばかりのころ、私がクラシックを聴くようになったのを知った父から、家電店で一枚数百円で売られていたCDをどさっと貰った。その中の一枚が、ケーゲルがドレスデン・フィルを振ったそれだったのだ。そのころ私が最も好んだ指揮者はショルティだったので、勿論ベートーヴェン交響曲も彼の最初の全集で聴いていたのだが、三番だけはこの名も知らぬ(苦笑)指揮者のものを愛聴していたのだ。