きょう買った古書

  • 大庭柯公『露国及び露人研究』(中公文庫)
    • おおば・かこうと読む。明治大正期を代表するロシア通だ。革命後のロシアに入り、行方不明となった。おおかた、ボリシェヴィキ政府に殺されたのだろう。
    • 某古書肆に立ち寄ると、ちょうど荷解きの最中。中公文庫の肌色の背表紙ズラリ。思わず目が吸い寄せられる。その中にこれを見つけた。老店主に無理を云って譲ってもらう。文庫の絶版本をビニールのグルグル巻きで読めないようにして売ってる古書肆が見たら、目を丸くするような値段。しかし彼が、この文庫が永く絶版状態にあることを知らなかったと云うわけではない。店主から問わず語りに、数十年にわたる古書商いのポリシィを聞かされる。読書人とマニアの違いなど。