O・HA・NA・MI

  • 9時起床。快晴。朝食を取り、柚子と桜の花見に出掛ける。去年は雨で花見に行けなかった。柚子が作ってくれた豪華な花見弁当を、本棚に囲まれた狭い私の部屋で食べたものだ。
  • まずは近所の、坂の途中にある公園に行く。
  • 二台のぶらんこと大人の背丈ほどの滑り台があるだけの小さな公園で、それぞれの遊具の頭上に差し掛けられた大きな傘のように、桜が盛んに花を開いている。
  • 私たちの他には誰もおらず、柚子と並んでぶらんこに乗った。
  • 顔を空に向けて勢いよくぶらんこを漕ぐと、視界を豪奢な桜だけが占めて、ふと、柚子と出掛けたデュシャン展にレプリカが展示されていたあの覗き部屋、いわゆる「遺作」を思い出した。
  • 電車に乗り、続いて城址公園へ。
  • ぐるりに桜が植えられた大きな池。その傍の芝生の一隅に小さなレジャーシートを敷いて座り、買ってきたケンタッキーフライドチキンを食べた。
  • 家鴨と鴨が、池の中洲の上を並んで歩いていたのが、実に愛らしかった。
  • 図書館に寄ったあと、駅前で別れ、私は三宮に。古書肆を巡る。6時帰宅。
  • 夜8時、Uくん来る。彼を交えて夕食。夜更けまで難しい話。Uくんは泊まってゆく。