ビジターの襲撃

  • 七時前に事務所を出て、梅田へ。Iくんのお供で、ブライトリング社のメンバーズ・サロンの催しに。20世紀冷戦下の宇宙開発を憧憬するIくん愛用の腕時計は、ブライトリングのコスモノート(24時間表示、手巻き、裏スケルトン)と、やはり24時間表示のソ連製軍用クロノグラフなのである。
  • さて、この催しの特徴は、ブライトリングのお高い腕時計を素手で鷲掴みにして矯めつ眇めつできること(同じベントレーモデルでもSSと18Kだと、いやはや後者のずっしりと重いこと! 殆ど武器だ)と、ブライトリングの社員さんからオタクな話をあれこれ聞き出せること、そして旨いチーズやらアンチョビやらチョコレートをタダでたらふく食えて、ワインやジュースも飲み放題なのである。このワインやらチーズやらオリーヴオイルは、ブライトリングの前社長所有のスイスの農場で作っているとか。たいへん美味。
  • 毎年Iくんのお供で出掛けているが、この催し、倍々で人が増えている気がする。当然、会場の中の紳士淑女の腕には、ずらっとブライトリング。Iくんの2倍はブースで係員を質問し、6倍胃袋に食い物を詰め込んだ私の腕には、SEIKOのおじいさんの古時計だが……。
  • 帰りの電車は偶々、友人の会社の経理の手伝いに出掛けていた柚子と一緒になる。