近所の自転車屋とコープのことは思い出すと腹が立つので割愛する。

  • 日増しに空気が夏に変わり始め、柚子も再び仕事に通い始めたので、私もじぶんの自転車を買おうと(削除)ことになる。そのまま柚子と近所のスーパーに歩いてゆき、夕食と弁当の材料、そしてアイスクリームが三割引だったので、これも求める。帰路の角々に猫がいて、大いに目を愉しませてくれる。四匹のそれぞれに愛らしい猫たちのおかげで、自転車屋とコープへの憤りも静まる。
  • bassoの『クマとインテリ』を読む。先日、本屋に並んでいるのをジャケ買いした本だが、結構面白かった。何処かで見た絵だなぁと思っていると、以前本屋でちょっと気になったオノ・ナツメの別名なのね。ちなみに『クマとインテリ』はこんな漫画なのだけれど……。

初老のインテリ政治家ファウスト・カッラーロはバカンス先でカメラマンの熊男ブルーノと出会う。全く好みのタイプではなかったブルーノに次第にひかれていくファウストだが…
年齢も立場も越えた愛情をドラマチックに描いた表題作と、三十枚以上の描き下ろし作品の「ジェラートにまつわる三つの短編」を加えた、「イタリア男、スーツ、眼鏡」満載の小粋なエスプリ溢れる一冊!!*1

  • この初老の政治家の外見(特に、コートを羽織っている姿は、スーツだけのそれよりもさらに良い)と性格の造形が、見事に私のツボに嵌っている。それを構築する作者の手つきは、蝶の解剖を思わせる。愛と残酷のカクテル。その所為だろうか、読後、やはり初老のインテリやら政治家たちがジクジクするイアン・マキューアンの中篇『アムステルダム』が無性に読みたくなり、寝室にも侵出している書棚から引っ張り出してくる。
  • 夜、納戸に突っ込んでおいた空の段ボール箱の山を、柚子に手伝ってもらって外の物置の中に移した。柚子の部屋に長らく置かれていた石油ストーブがやっと、次の冬まで休憩に入る。