チェロを聴く

  • 兵庫県立芸術文化センターでは面白い試みをしていて、500円で一時間の演奏会を随時開催してゆくそうだ。今回はその第一回めで、チェリストの林裕の演奏会。会場は大ホールで、建設中の際、そのがらんどうの空間に入ったことはあるのだが、落成後は初めて。かなり良いホールだと思う。ちなみに満席だった。
  • 合間に寸劇を交えたりしながら、大定番の「白鳥」や「荒城の月」など小曲を幾つか演奏し、チェロの音色や面白みを見せてゆく。私には、ウェーベルンのチェロ・ソナタ喜劇王チャップリンがみずから作曲した小曲が聴きものだった。
  • ところで、チェリストの林氏の奏でるそれより、私の耳を引っ張ったのは伴奏のピアノ。鈴木華重子*1と云う女性だったが、表情づけが濃くて、芯の強い音だった。特にウェーベルンは彼女の弾く音が素晴らしかった。