- 『よつばと!』の新刊を読み、浅野いにおの『ソラニン』の下巻を読む。
- 昔、宮崎駿は高畑勲に云われたそうだ。「メインのキャラクタを殺してハイ終わり、ってのは確かに美しい終わり方だ。でもさ、そんなんでホントにいいのか!?」と*1。
- 或る大きな暴力に曝されて、身も蓋もなく世界は無意味だと云う被膜がべろんと剥がれる瞬間を描いた作品は少なくない。でも、其処から人びとがサヴァイヴしてゆく道を示すことは、途方もなく困難だ。
- 『ソラニン』を上巻で終わる漫画として読んでいたら、素晴らしい傑作だったろう*2。だが「その後」を描いてしまったために、この漫画の完成度は著しく落ちた。しかし、サヴァイヴの困難と栄光を描こうとしている浅野の意欲は認めたい。良い漫画だった。