『フルスタリョフ、車を!』は大傑作!!!

  • 社長と話をする。大変むずかしい話。即答せず。
  • 仕事を退けてから、柚子と待ち合わせて中崎町PLANET+1へ。公開時に見逃して地団駄踏んだアレクセイ・ゲルマンの『フルスタリョフ、車を!』をようやく観る。恐ろしく濃い。画面に映し出される総てのものがパワフル。静かな画面と云うのがひとつもない。雪が降りしきる無人の夜道を映し出すだけですら、動いている。編集のリズムも実に独特。時系列がバラバラで、いきなりパンと繋がるのだが、例えばタランティーノの『パルプ・フィクション』のような如何にも賢しらなそれではなく、監督の癖とでも云うか、屁の匂いを操ることはできないとでも云うべきか、ただこういうふうにしか繋ぐことができないんだと、映画が吠えているような編集なのだ。ひどく人懐っこい映画。こういうものを、こういう小説を私は書きたいんだと、暗闇の中で強く思った。