読んでいないならぜひ読むべき!!

  • ずいぶん涼しくなってきた。
  • 仕事の合間にチェスタトンの『木曜の男』を読み進める。時折挿入される、光線と影の描写が非常に巧み。しかし何と云う面白い小説だろう。ずっと以前に買っておいたのに、何でさっさと読まなかったのか。勿体ないことをした。
  • 眠くなるのが最近早い。
  • 黒沢清の映画は霊媒そのものだ。黒沢清の映画を観ると、映画とは限りなく死者の、いや幽霊の世界なのだと云うことが思い起こされる。映画の「あの世」性とでも云おうか。映画のなかにいる人びとやモノは、決して老いたり死んだりしない。そして、時間と空間は彼らの世界を超えたところで、切り取られ繋ぎ合わされ編集される。『LOFT』で湖畔に据え付けられた奇妙な機械、あれはフィルムの編集機なのではないか? 巻き上げたり、戻したり、沈めたり……。映画とはそもそも、凄いのだけれど何が何だか判らないと云うものだったはずで、映画の原理主義者である黒沢清の映画を観ると、リュミエール兄弟の映画を最初に観たひとたちの感じた驚愕と禍々しさが、判るような気がする*1

*1:ミクシィで、映画評論家の南波克行氏とお付き合いさせてもらっている。そこで南波氏らと『LOFT』に就いてお話させてもらうなかで、ふと触発されて書いたもの。