ショーンのベッドルームに入ってみたら----そこには若者が一人いて、アップル・コンピュータをセットしているところだった。ショーンが誕生日プレゼントにマッキントッシュ・モデルをもらったんだ。ぼくのところにもマッキントッシュをくれるという電話がかかってきたけど、こちらから電話しなかったんだというようなことを話したら、その若者が顔を上げて、「ああ、それはぼくですよ。ぼく、スティーヴ・ジョブズです」というんだ。すごく若く見える。まるで大学生みたいだ。そして、いまからでも一台送りますよという。それから、コンピュータで絵を描く方法を教えてくれた。いまはまだモノクロだけど、すぐに色が使えるようになるという。(……)目の前にいるこの若い天才がこういう機械を発明するのに一役買っているのかと思うと、自分がすっかり老けこんだ気がしたね。