東京の宝塚

  • 朝からのそのそと起き出して、初めて日比谷の東京宝塚劇場に。みたび、春野寿美礼の最後の公演*1を見物する。これまた初めての立見席である。
  • 最初の『アデュー・マルセイユ』では、もちろんオサさんの一挙手一投足に釘付けなのだが(もっと小池修一郎が良いホンを書いていてくれたら良かったのだが……)、後半の『ラブ・シンフォニー』となると、どうしても鈴懸三由岐のダンスに目を奪われっぱなし。彼女の身体は、ぴたっと静止していても脈動している。指先の延びが、衣装捌きが、他とまるで違うのだ。こんなに素晴らしい、踊ると云うことの豊かさを見せてくれたダンサーが宝塚にいたことを、私は決して忘れないだろう。
  • 隣どうしで並んでいたおばさまたちと、オサさんが辞めてしまうのが残念だ残念だと残念がる。
  • 佐々木敦氏の「ギブス」。師走突入だからか、参加者がずいぶん少なかったが、今回は「文芸批評とは何か?」に就いて、いや寧ろ、「現代に於いて批評とは何か?」に就いて、佐々木氏がじりじりと語ったのだった。授業後、終電直前まで教室内呑み会。皆、愉快な奴らばかりである。