絶句。

  • 朝、夜行バスに乗って父が帰ってくる。少し話をする。
  • 古本屋の棚に、阿部和重の『無情の世界』の文庫本があったので買い、東京駅へ。
  • カールハインツ・シュトックハウゼンが逝去したのを知る。吃驚して、絶句。
  • トニー・マイヤーズの『スラヴォイ・ジジェク』を読み終える。ジジェクヒッチコック本の原題に倣って云うなら、「あなたがラカンヘーゲルマルクス、そしてジジェク)についていつも知りたいと思いながら敢えてジジェクに訊ねようとは思わなかったこと」を、丁寧に解説してくれている。ジジェクは本の数が多過ぎて……と敬遠せざるを得ないひとのための本。しかし、こう云うのを読むと、ジジェクをキチンと読んでいないことの云い訳はできなくなる。阿部和重の『無情の世界』を読み始め、読み終える。「鏖」が、なるほど確かにいちばん良い。「トライアングルズ」はまあまあ、「無情の世界」はオチの失笑感が擽る。しかし、加藤典洋の巻末解説は、何か面白いものを書いているつもりなのだろうが、とてもつまらない。やはり私は加藤の批評と、まるで合わない。
  • 梅田に着いて、まだ開いていた本屋に寄って絲山秋子『袋小路の男』を買ってから、帰宅する。