もう辞めたい。。。。。

  • 雨。
  • 自動車学校に行くたび、じぶんは現在この瞬間全世界ダメ人間トップランカーでトップランナーなんじゃないかと云う気持ちになるが、そろそろ累計十五時間の乗車時間だが復習項目は四分の三ほど残っているわけで、つくづくじぶんは好きなことしかできないのだと諦めている次第だが、きょうの私の車は、学校のなかでも年季の入った様子のおじさんで、私の担当は初めてだ。車に乗り込み、まず彼は私の履修成績表をつらつらと眺めて、「オートマに変えたら?」とおっしゃる。ああああああああああああああ、今までどの先生も云わなかったのに……遂にきたか。頭のなかから全部飛んだ。すっかり飛んだ。もう判らん。何もできん。いつもより大盛りにめちゃくちゃな運転だ。隣で先生がいよいよ怒気を含んだ声であれこれワアワア云う。左手と右手の区別が私はとても苦手なのだ。ますます真っ白だ。ああコリャコリャ。一時間の教習が終わり、オートマに変えるも変えないもご自分の判断ですからと先生がおっしゃる。ハア、と答えて笑っておく。一念発起、なんて気持ちになるかなとちらりと思ったが、起きない。嫌な気持ちになるかなとも思ったが、そんな気持ちにはならず、別に何でもいいや、と云う捨て鉢な、いやいやそう云うのでもないな、もともと車に乗りたい気持ちなんてこれっぽっちもなくて履歴書の資格欄に免許証持っていますと書ければ職探しが楽になると算段しただけだったわけで、それなら楽なほうでいいや、どうせ古いジャギュアに乗るわけでなし、と、或る種の穏やかな心で、「オートマに変えたら?」と云われたよと柚子にメールする。酒でも呑みたい気分だが、こんな程度で酒を呑んでいたら今頃私は疾うにアル中だ。そもそも私は酒が呑めない。下戸なのだから、私が酒が呑みたい気分になったなんてのは云うまでもなく嘘だ。そんなふうに書いてみようとちょっと思ったので携帯のキィを親指の背であちこち往復したと云うだけで、学校を出て駅前のお好み焼き屋で昼飯を食う。マンションを売ったら一億になったがバブルのときに買ったから結局は損さ、と、隣の席で爺さんが喋ってる。きょうはこんな話を聞いても嫌な気分にならない。私はいつも、私と縁もゆかりもないひとが、私と縁もゆかりもないひとと私と縁もゆかりもないことを話しているのをちょっと聞き留めてしまっては、彼らにひどく、吃驚するほど憎々しい気持ちを抱いたりすることがある。SSの一個小隊でも率いていたら、壁の前に並べてMG34でズタズタにしてやりたい程の。精神病理学的な分類に照らして云々ではなく、私は躁鬱気質である。私は馴染みの料理屋に行くと、同じものばかり頼む。それは毎回同じものが、同じように饗されることを望んでいるからだろう。注文を取りに来るひとが変わっているだけで身構えてしまう。しかも新しい店員の注文の取り方がトンチンカンだったりするなら、もうメニュウを放り出して店を出たくなる。特に嫌いなのは、店員が矢鱈と馴れ馴れしい店だ。
  • またもや、学校に行く気がすっかり失せた。結局ぐるぐると頭が廻っているうちに、何のことはない、すっかり嫌な気持ちになってしまって、くさくさするので、雨も上がったので高速神戸から元町の高架下、三宮と、古本屋をちまりちまりと廻る。結局、梅田まで出てDVDを返却し、帰宅する。