パーティシペイション・ミステイク

  • MT君に坂本龍一alva notoアンサンブル・モデルンが共演した、期待の『utp_』を聴かせて貰う。何だか映画のサントラ、例えば『ラストエンペラー』みたいだと思った。ベルトルッチから坂本への指示は常に「もっとエモーショナルに!」だったと云うが、最近の坂本龍一は、すっかり「意味のひと」だ。例えば、冒頭の持続する電子音に、弦楽合奏のアタックが衝突する。不意を衝かれると云うほどの衝撃はないが、しかし確かに此処ぞと云う気合の入った音で、いい。だが、其処で「意味のひと」である坂本は、グッと持ち堪えることができない。そのアタックのすぐ後から、すぐにあれこれと音を塗り重ね、雄弁なる沈黙を窒息させてしまう。面白い箇所はたびだひあるし----例えば私が緊張感あるなぁと思ったのはチャプター「3」。しかしこれは寧ろニコライの仕事か? あとは、チャプター「5」は如何にも坂本のロマンティシズムが濃厚だ----、何より最近の坂本の仕事のなかでは、クリスチャン・フェネスとの作品などと比べれば、ずいぶんよかったほうだと思うのだが、やはり残念な気持ちは濾過することができずに、残る。地球環境の保護なんかより、坂本龍一には、一瞬で北極の氷が全部融けて、世界が水没するような音楽を演ってくれるほうが、よっぽどいい。もちろん、それが奏でられることでいきなり氷河期がくるような音楽でもよい。
  • 洗濯機を廻し、洗濯物を干す。
  • 夕方、空が素晴らしいオレンジと紫に染まっていた。
  • 昨日買った靴を試しに履いてみたら、ぶかぶかするので、店に持ってゆき、ワンサイズ下のものと交換してもらう。柚子と待ち合わせて、本屋をぶらつき、ちょっとドーナツを食べて帰宅する。
  • 昨日の夜から何か喉の調子がおかしいが、どうやら風邪の様子。柚子にヴィックスのオレンジ味の飴を買ってもらう。
  • 夕食は柚子が市場のいつものお店で買ってきた鰻で丼。美味。