ジャンク堂書店

  • 早寝早起きをしようと決めたので、きょうは柚子が会社に行くのを見送って起き、洗い物を片づけ、本を読み、メモを取る。
  • スガ秀実の『革命的な、あまりに革命的な』のあちらこちらを読む。宇野弘蔵を読み替え(「芸術は近代においては商品としてしか存在しえないが、しかしそれは資本制の論理がそこで挫折するデッドロックなのである。資本制消費経済の論理は、芸術=商品という限界を設定することで、その内部を論理的に----自由で平等なものとして----構造化する。芸術という商品は、近代資本制が虚構として成立するための外部的支えなのだ。その意味で、近代資本制は芸術を必要としているのである。別に言うなら、芸術が近代市民社会批判の有力な手段と見なされながらも(それは、しばしば前衛と呼ばれる)、その目論見が必ず失敗するのも、この理由によっている。」)、その後ベンヤミンと接続し(「美術館に置かれれば「それが芸術だ」という芸術の無根拠性が、複製技術時代には露呈してしまうのだ。」)、さらに赤瀬川原平の「模型千円札」をその論理で読んでみせて(「現代芸術はジャンクである。しかるに、それを商品として購入する貨幣もジャンクである。それゆえ、私はそのジャンクたる貨幣の「模型」を芸術として提示する」)、とても面白い。