カメラ!カメラ!カメラ!

  • きょうは出かけるつもりだったのだか、けっきょく出かけず。
  • だから、家で本を読んだりしている。マラパルテの『壊れたヨーロッパ』の続きと、アントニー・ビーヴァーの『ベルリン陥落1945』をぽつぽつと読む。
  • 益田ミリの『すーちゃん』を読み終える。薄い漫画本だが、すごく、怖い本だった。頁を捲りながら、たびたび、ぎくり、となった。生きて暮らしていくことの、黒々と深い部分に直面しているが故に。だからこそ、やがて、最後にすーちゃんは、彼女自身の生を肯定してゆくのだけれど。
  • TVの画面が愈々みえなくなったので、前に積んだ本を片づける。そのなかから出てきた、荒谷大輔の『西田幾多郎』をちょっと読み出すと、かなり意慾的な本で、思わず読み進めてしまう。
  • 台所に下りて、米を洗って、炊飯器にしかける。私は米を洗うのが、けっこう好きだ。
  • 夜、柚子が「ちょっと疲れた〜」と云って帰宅して、揚げそばと餃子の晩御飯を作ってくれる。
  • 彼女がごはんを作ってくれている間、私は「しま」と遊んでいる。すごく可愛らしい恰好で丸くなっているので、カメラに収めようと私が椅子から立ち上がると、つられて「しま」も動き出す。カメラは肌身離さず持っていなくちゃならないのだなあ。「しま」をかしゃかしゃ撮るが、どれもぶれぶれ。きのうPROVOKEのライヴも、何枚か撮ったのだけれど、やっぱりどれもぶれぶれだったよ、と、台所の柚子に話す。
  • 『d/SIGN No.16』の中谷礼仁へのインタヴューを読んでいると、面白い。

焚書というのがありますね。本というのは、やっぱり恐いものだった。異なる考えがあると言う事実が、机の上に簡単にポコッと置かれているという状態。それがいちばん健全な文化状況です。(……)スティーヴ・ジョブズの「Real Artist Ships」ということばにも感動します。「ほんとうの芸術家は出荷する」ですよ! 出荷すると興奮するんですよ。仲間たちと一緒に自分で梱包して、住所ラベルを貼って。