大阪芸大のフィリップ・マヌリ

  • 夕方から出かける。大阪藝大へ出るため天王寺から近鉄電車に乗る。私の隣に坐った野球部らしい坊主頭の高校生に、あとから電車に乗ってきた後輩たち(彼らの見た目は全然変わらないが、夏服の制服の襟に縫いつけられている二本線の色が違う)が次々にやってきて、「ちわす!」「ちわす!」と頭をさげて大きな声で挨拶をしてゆく。宝塚音楽学校の生徒さんが西宮北口から発車する阪急電車の中で、四方に向って、無言で頭を下げて挨拶するのをみているので理屈は判るが(どちらも体育会系)、座席にふんぞり返っている先輩も可哀想で、さっきまで彼の正面に坐っている別の部活(後輩たちは彼には挨拶しないから)の同級生の友達と、KARAのPVがどうしたこうしたと盛り上がっていたのだが、後輩たちがやってきてからは、ずっと無言のままである。
  • 大学に着いた頃にはすっかり腹が減っていて、学食でカツカレーを食べてから、フィリップ・マヌリが、近作のエレクトロニクスを伴う弦楽四重奏曲《Tensio》*1を解説する特別講義に潜り込む。