『ファースト・スクワッド』、『シューテム・アップ』をみる。

  • 朝起きてゴミを捨てにゆき、溜まった洗濯物を洗濯機に放り込んでから、風呂に入って宮川淳の『美術史とその言説』の巻末に入っている阿部良雄との往復書簡を読む。阿部良雄の方法こそが、今も生きると思う。しばらくすると雨が降ってくる。
  • 昼を食べてから、雨が降っていても干さないわけにはゆかないので、洗濯物を干す。いやがらせのようにどさどさと降ってくる。
  • DVDで芦野芳晴の一時間ほどのアニメ『ファースト・スクワッド』をみる。ナチスが召喚したチュートン騎士団の亡霊と、ピオネールの超能力部隊が闘うのである。童話っぽさと独ソ戦を混ぜてみたのは面白く、あの世とこの世を繋ぐ遊園地の映画館なども悪くないと思ったが、童話と独ソ戦のどちらも、既存のイメージをなぞるのに終始し、それぞれが並置されているだけであるのが大変惜しい。
  • その後、やはりDVDでマイケル・デイヴィスの『シューテム・アップ』をみる。クライヴ・オーウェンの暑苦しい顔のアップが画面を占めて、いきなり生のニンジンを齧る冒頭で、これがどんな映画であるかが、はっきりと示され、あとは終わりまで(九〇分を切っているのがまた素晴らしい)、手を替え品を替えひたすら馬鹿げた銃撃戦が繰り返され、そのたび、血糊がびゅーと吹いて死人の山が築かれるのを、こういう手順をよく考えたものだなあと感心しながら眺めつつ、げらげら笑い転げていればよい。頭のネジの外れた父親に殺人術を教え込まれて嬉々として殺人に興じる女の子なんて出てこないし、立派な大人たちが、悪い奴は悪い奴なりに派手に暴れて派手に死んで、それほど悪くない奴が悪い奴をバンバン殺して、最後はそれなりに幸せになって終わる。大変満足。
  • 明日は私がアルバイトで遅くなるので、柚子が一日はやくデメルの「猫の舌」のミルク・チョコレートを今年も呉れる。お茶を呑みながらふたりで少し食べる。美味。