• 朝起きて風呂の中で絲山秋子の『離陸』を読み終える。絲山の小説を読むのは、確か、ギブスのときに課題で選んで『袋小路の男』を読んで以来。さまざまな「離陸」の瞬間のイメージを点描するように繋いでゆく。「ごろごろと滑走路に向かった飛行機が息を整えるように停止し、それからゆっくりと力強く滑走をはじめる。その滑走は悲しみを引きちぎるように加速していって、やがて、地上を走ることに耐えられなくなり、ふっと前輪が浮くのだ。(……)ぼくらは滑走路に行列をつくって並んでいる。いや、まだ駐機場にいるかもしれない。生きている者は皆、離陸を待っているのだ。」
  • ふと六年前のじぶんの日記を読み返している。
  • きのう届いたシアター・オブ・ヴォイセズによるシュトックハウゼンの《シュティムング》を聴いている。
  • 実家を経由していずみホールまで出て、「TRANSMUSIC2014」で、三輪眞弘を聴く。まず最初は三輪の営為の先駆として、野平一郎の指揮で、クラーレンツ・バルローの《ナイルの一月》が演奏される。とてもファンタスティックな音楽。ロビーを横切ろうとしていた作曲者を捕まえて、パンフにサインを貰う。