• 図書館に寄ってから、髪を切る。実家の近くの散髪屋でずっと髪を切っている。実家の近くを歩いていると、この場所にはあの店が入っている、こういう家があるなどと思い出すのだけれど、もうそこにはなくて、虚をつかれたようになってしまう。しかし私がここにいたのはもう十数年も前のことなのだから変っていて当たり前なのだけれど、頭のなかの地図のほうも、とても当たり前の顔をして、ずっと生きていることに驚く。