• 昼から出かけて清荒神のベガホールで法貴彩子のピアノリサイタル。音の粒がきれいで尖っていて、それがかっちりとはまった配置で並べられてゆく、その流れのつくりかたがとても清冽で、爽快である。
  • 一時間ほどのプログラム(しかも500円)で、セヴラックの《日向で水浴びをする女たち》から始まって、ドビュッシーラヴェル、サティ、プーランクを経てカステレードの《セロニアス・モンクを讃えて:肖像》で終わるのだが、カステレードを聴きながら、なんとなく最初のセヴラックをまた聴いているみたいだと思う。見た目は全然違うが、なりというかしくざみたいな、あちこちがとてもよく似ているような気がして、面白い。特に、ラヴェルの《高雅で感傷的なワルツ》のきりっと透きとおって音の関係がよくみえるさまや、プーランクがとてもよかった。アンコールには武満の《雨の樹・素描II》で、これも大変よかった。ピアニストからパンフにサインを貰って、会場を出たら、最後の曲のせいか、どしゃぶりで、荒神さんに参るのは諦め、すぐ隣の図書館をちょっとみて、梅田に出る。
  • 西天満の画廊を巡る。天野画廊とギャラリー白と白3のあと、ギャラリーH.O.T.の仲辻妙子展をみて、Oギャラリーeyesで林真衣展をみる。《おむかえのじかん》と題された一枚がいい。どんなに遠くへ置き去りにしてきても、絵画の前に立つ私の前に美は帰ってくる。それはほとんど幽霊のようなものである。
  • 11月1日の須田生誕祭のモバメ枠を申し込む。当るだろうか。どきどきする。
  • 柚子がケーキを買ってきてくれたので食べる。きのうはわれわれの結婚記念日だったゆえとのこと。忘れていた……。