• 珍しく柚子より早く帰宅すると、「しま」が退屈だったのだろう、ぴったりとくっついてきて、膝の上でぐるぐる云っている。柚子が帰ってくると、彼女にも云いたいことがあるのだろう、飛び出してゆく。
  • 夕食を食べると、やらないことはあるのに、今のテーブルの下の影のなかでうずくまっている「しま」に寄り添って、身体を低くしているうちに、いつの間にかやはり、そのまま朝まで眠ってしまう。