• 風邪でだるくてしかだがないので、ころころと眠っている。だから文学フリマメシアンも諦めた。
  • 秦郁彦の『軍ファシズム運動史』をだらだら読んでいる。すいすい読める本なのだが、二・二六事件が始まると事態の進展が大変ちんたらしているせいで苛々してきて、頁を繰る手がしばしば止まる。「叛軍の行動は数時間のうちにほとんど停止してしまって、千数百名の武装勢力が果し得る絶大な威力は、ついに有効に行使されることなく終った」のだから当たり前なのであるけれど。いちばん面白かったのは「警視庁と憲兵隊の関係は、五・一五事件いらい不仲であり、情報の交換はほとんど行われていなかった。事件の直前にも二月一六日歩三の常盤小隊が夜間演習の名目で警視庁へ夜襲訓練を行い(実際にクーデターの時、同小隊は警視庁を襲撃した)、警視庁から軍へ抗議を申し入れたことがあった」というのに爆笑する。湯川康平「命令!警視庁を占領せよ!」(『日本週報』昭和二九年一〇月三〇日号)に詳細がある様子。
  • 佐々木敦の『新しい小説のために』も読んでいる。勝手に、私への手紙であると思って読んでいる。
  • アラザル』の最新号(きっかり三年ぶりだそうだ)は七〇冊売れたそうでよかった。売れるだろうと思っていたけれど、やっぱりきちんと売れると嬉しいものだ。ギブス一門会の呑み会には行きたかったなあ。次の号ではじぶんの原稿も仕上げたい。