• 何か書いているとき、沈黙に耐えられなくなるときがある。書くべき言葉の声が聴こえてこないことによる焦りが、沈黙を増進させる。それで、すぐYouTubeでAKBのPVとかナイツの漫才とか圓生とかアメリー・レンズのDJとか聴き始めてしまう。逃げているのだ。いちおう机の前から逃げないようにはしているけれど。沈黙によく耐えて、声が聴こえてくるのを待たなければ。これを聴取できるのは私だけなのに。……と、原稿じゃなく日記を書いてごまかしている。SKEの新曲の《Stand by you》を聴きながら。
  • 原稿の訂正をひとつ返す。「肩書きを」と頼まれたら、「批評家」と書くようにしているのは、もちろん佐々木敦からの影響大であるが、だれでもどこでもすぐに、平気で「批評家になんかなるな」って云うから。こんなにあからさまに軽蔑されている職業って、最近なかなかないんじゃないか。だから「批評家」と名乗るようにしている。
  • 柚子が仕事から帰宅して夕食を一緒にとる。夕食のあとも部屋に籠って、頼まれていた書評を書いて送る。原稿用紙二枚半くらいのものなのに、呻りながらようやく終わらせた。蓮實重彦の批評の触覚性については、もう少し纏まったものを書けるかもしれない。
  • 今日はJLG(88歳)と井田玲音名(20歳)の誕生日だった。