• 上野修の『スピノザの世界』は決して簡単な本ではない。なぜなら私の「知性は、こう言ってよければ学者の議論で病んでいる」からである。だから第二章の「真理」は朝、風呂の中で二度読みなおした。このあと何が書いてあるかをおぼろげに判ってから再読して、ようやく判った。判ると異様な姿をしているのだが、やはりここに書かれているスピノザは、とても面白い。