• 気になって注文したテオドール・クルレンツィスとムジカエテルナのモーツァルトの《レクイエム》を引き取ってきた。モーツァルトは子供のときに大好きで、それからのめり込むことはないまま(カール・ベームとの相性の悪さのせいだと思っている)、ときどき試してみるものの、今は敬して遠ざけるという具合である。しかしこの録音は、楽団の奏でるごりごりした音の粒だとか、「ラクリモーサ」のあとの鈴の音だとか、クルレンツィスの演出に誘われて、ということもあるだろうが、久しぶりに驚きを感じながら、新鮮に聴くことができた。