• 午後から出かける。私は、写真を撮るようになってから、ようやっと実感として陽が落ちる時間(写真を撮ることのできる時間)が季節で全然異なることが判るようになった。もうそろそろ夕陽に近くなっている陽光にマンションがきらきら照らされているのを電車の窓から見て、撮りたくなって最寄りの駅で降りて、そこから初めてうろうろとする。陽が落ちて、でもまだ六時になっていないので、商店街の古本屋に幾つか寄って、安い文庫本を買って(一冊はどうせ持っている岩波文庫の『社会契約論』で百円)、家に帰る。