2025-06-20 ■ 日録 小説を読もうと思っていろいろ悩んで結局晶文社版の『島尾敏雄作品集』の第一巻の頭の「島の果て」を読み始める。最近小説を読み始めると頭がそれを全力で拒否しようとしているのが判る。一つの世界を組み立てながら入ってゆくのは面倒で、むしろ批評や論文を読みたがるのだ。しかしこれは面白い。冒頭の薔薇垣と朽葉で囲われた孤独な庵でやられる。