私を好きなのは私だけだ。

  • 午前中、実家に。葬儀のため帰阪した父から東京の部屋の鍵を借りる。黒猫二匹に会う。チビ黒のほうはすっかり大きくなり、男の子らしく顔も大きく足も太く、ふてぶてしいほど。おばさんはいつもながら美人。
  • 帰宅後、姑の葬儀に来てくださった御近所へ柚子と挨拶廻り。その後義姉もやってきて、三人で姑の病院に。婦長さんに挨拶し、きのう柚子と買ってきたチョコレートを無理やり置いてくる。
  • 新幹線で東京に。出発時、座席を取るため立ち寄ったみどりの窓口にうっかり財布を置いてくるが、駅員さんが懸命に届けてくれる。感謝。
  • 新幹線のなかでは、先日から読み始めたトーマス・マンの『リヒァルト・ヴァーグナーの苦悩と偉大』の文庫本を開いて、ずっと寝ていた。
  • 東京に着き、そのまま高田馬場。古本屋を覗いて渋谷に。
  • 佐々木敦氏の「批評ギブス」。あと一回で終わり。今回は、「佐々木敦による佐々木敦」。何を、どんなふうに書いても、「私」なるものは付き纏う。ならばその私なるものを如何にカッコに括るかが肝要で、それができないなら物なんて書いてはいけない、と。授業を終えてから、S君、K君、A君と連れ立って居酒屋に。朝五時過ぎまで呑む。
  • 渋谷駅から電車に乗ると、なかなか発車しない。「いまホームで緊急停止のボタンが押され、困っております。」と、車掌の放送。彼の率直すぎる心情の吐露に苦笑。始発の新幹線に乗り、帰宅する。