2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ネットで探した近所の造園屋が、朝、見積もりに来る。これが檜葉だというのを初めて知る。 数か月前、路地を挟んだ前の家の婆さんが、延びっぱなしなのが怖いので、短く伐ってほしいと言ってきた。私は、「あなたに何の関係がある」と言った。こうやってご近…

始発の新幹線で上野の東京都美術館まで行ってマティス展を見る。マティスをこれだけ纏めて見るのは初めて。どの時期もどのジャンルも、すごく楽しかった。 御徒町で昼を食べてから清澄白河の東京都現代美術館でデイヴィッド・ホックニー展とコレクション展を…

シネマ神戸でロバート・アルトマンの『雨にぬれた舗道』を見る。大昔の火曜サスペンス劇場みたいな映画だった。娼婦を斡旋するバァのカウンターで何かをぼそぼそ話している(愚痴を聞いているようでもあり、励ましているようでもある)女二人のイメージが、…

シネ・ヌーヴォで渋谷実の『バナナ』をようやく見る。グルメと戦前戦後の日中関係と夫婦とコスモポリタニズムと空手とシャンソンとよろめきとバナナ師たちの映画だった。とても面白かった。一瞬止まって、素早く動き出す岡田茉莉子の挙動の何もかもがキュー…

庭の木を半分ほどの高さに伐ってもらおうと造園の業者に電話をするが、見積もりの日取りは決めずにもやもやと切る。 洗濯物を干して、午後から出かける。福島で降りて梅田まで出て阪急烏丸。京都文化博物館で、鈴木仁篤とロサーナ・トーレスの『TERRA』を見…

昼から出かけて神戸映画資料館で内田吐夢特集。短篇3本『漕艇王』『天国その日帰り』『少年美談 清き心』と、『喜劇 汗』を見る。どれも素晴らしかった。特に『漕艇王』は、木登りの喧嘩や橋からのダイヴなどのタテと、馬やボートが走りまくるヨコの画面の動…

出勤より早く家を出て、神戸ハーバーランドのOSシネマズで、宮崎駿の『君たちはどう生きるのか』を初回で見る。まったく中身の知らぬままに、宮崎駿の映画を見ることの幸せ。撮るたび映画が、巧さなどどうでもよくなり、若くなってゆく。「ヒミ」という名前…

仕事終わりに柚子と元町で待ち合せてモスバーガーで晩飯を食ってからミント神戸のOSシネマズで、ジェームズ・マンゴールドの撮った『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を見る。俳優たちは頑張っていたが、そうとう無惨な映画だった。二度は見ないだろ…

シネマ神戸でD・A・ペネベイカー&リチャード・リーコックの『1PM』と『ニューヨークの中国女』を見る。『カルメンという名の女』の伯父さんのようにテープレコーダーを撫でまわすゴダール、ディンプルもばっちり(しかし大剣が短すぎるがそれもいい)なネク…

昼過ぎ、ものすごい雷雨。これは止むだろうとその間に洗濯機を回す。すっきりと晴れる。洗濯物を干して夕方から梅田に出る。夜中にテレビをつけたら『忍びの卍』が流れていて途中から見る。面白かった。そうかこれは鈴木則文だったのか。

朝は雨。駅までの道を急ぐ。今夏初のひっくり返っている蝉を見つける。しかたがないので、指を突き出すとごそごそと足を延ばして掴んでくる。手近のフェンスに留まらせる。もう少し行くと、以前はおじいさんが一人で土を耕していたが、おそらく野菜を収穫す…

もしかしたら間に合わないんじゃないかと焦りながら仕事を終えて、シネ・リーブル神戸に向かう。予告編の間に飛び込んでポール・シュレイダーの『カード・カウンター』を見る。狭い部屋からどうやって出るか(俺みたいになるな、蝕まれるぞ、出られなくなる…

夕方から出かける。近所を撮って、福島から梅田にぶらぶらと抜けて、西天満から堂島ジュンクを経て帰路。 たとえばおなじ平面の上の表現でも、輪郭がぼんやり滲んでいたらそれは後ろの方にあるものとして空間のイリュージョンを立ち上げてしまうとき、私たち…

テレビの前の椅子に陣取っている「しま」を抱っこする。「しま」を抱えたまま、彼女の温もりのある座面に腰掛けて、テレビ台に載せてある小さな爪切りをとる。膝の上に乗せた「しま」の足先を柔らかく握って、飛び出した爪を切る。彼女はとても親切なので、…