2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧
会議の後、社長以下、皆で近所の居酒屋に。 帰宅後、柚子に仕事のことを話す。「後悔のないようにしたら?」と彼女。 1時半、就寝。
出社後、朝イチで本屋へ。森薫の『エマ』の最新巻を求める。恋する女は美しい、と云う俗言を地で行くが如く、森薫の描線はますます繊細で美しく、見事。いま、こんなに続巻が待ち遠しい漫画は、ちょっと他にない。 読み終わり、柚子の部屋に置いておく。彼女…
試写でテオ・アンゲロプロスの『エレニの旅』*1を観た。まるで、ブリューゲルの描いた農村の絵の中で、アウグスト・ザンダーが撮った20世紀の人びとが動いているようだった。 冒頭の長いワン・ショット。霧の立ち込める、何もない痩せた土地。手前には河面が…
F大兄から送られてきたメールに、日本版のポリティカルコンパス*1が紹介されていた。要するに、幾つかの質問に答え、政治的な立ち位置を判定すると云うもの。さっそくやってみた。判定結果は下記の通り。 ◎グラフの縦軸……政治的な右・左度(保守・リベラル…
柚子と10時起床。ふたりで朝食の準備をしていると柚子の姉から電話があり、いまから出ますとのこと。私たちが朝食を終えたころ、義姉夫婦が、来月一歳になる長女を伴って来訪。姑は、久しぶりに大好きな孫に会えて嬉しくて仕方がない様子で、義姉夫婦に寿司…
村上龍『半島を出よ』(上下。幻冬舎)
十時半起床。朝食は、スパゲティを茹でてバターと卵を和え、粉チーズを山ほど掛けたものを食べる。 先日買ったナクソスの黛敏郎の作品集を聴く。やはり黛は素晴らしい。黛の映画作品集(和製ミュージカルの大傑作『君も出世ができる』の完全版OSTは権利関…
三宮の古書市を覗く。廉価の棚に収穫。 ヘンリー・ジェイムズ『使者たち』(訳・工藤好美、青木次生。講談社) G・K・チェスタトン『ブラウン神父』(訳・福田恆存。東京創元社) 薄田泣菫『完本・茶話』(上中下。富山房百科全書) 久生十蘭『紀ノ上一族…
漫画・伊藤悠、原作・佐藤大輔『皇国の守護者--第1巻』(集英社) 私は決して佐藤大輔の良い読者ではない。『征途』以降の彼の著作は、ひと通り目を通しているが、なにしろいちばん好きなのは『侵攻作戦パシフィック・ストーム』と云う微温っぷりだ。私の友…
ナクソス日本作曲家選輯『黛敏郎』集(指揮:湯浅卓雄、ニュージーランド交響楽団)
仕事がひと段落。帰路、三宮に立ち寄って買物をする。ゆっくり食事と入浴を済ませ、柚子の肩を揉み、熟睡。
今日になって初めて知ったのだが、先週の木曜日、指揮者のガリー・ベルティーニが逝去したそうだ。フェスティバルホールで彼の振ったマーラーの『復活』の実演に接したとき、少年だった私は音楽と云う芸術の深さと広がりを身体で知った。偉大な音楽家の死を…
現代の建築家で最も好きだった、丹下健三*1が亡くなったのを知る。建築への興味を一挙に広げてくれたのが彼の諸々の作品だった。ご冥福を祈る。 職場で夜食。久しぶりに焼きそばUFO(大盛)を食べる。最近ジャンクなものを食べつけない所為か、それだけで…
寺倉正太郎・編著『ワーグナーの力』(青弓社) 今市子『百鬼夜行抄』(第1巻。朝日ソノラマコミック文庫) 柚子が大推薦の漫画。特に、この巻に所収の「あめふらし」と云う話が彼女のお気に入りで、その最初のコマの絵の物の怪が、めちゃくちゃ可愛いのだ…
10時頃、起床。今日は柚子家の墓参りに出掛ける。よい天気である。墓地は明るい花でいっぱいだった。 姑と別れ、私と柚子は映画に。『ローレライ』の口直しに、どうしても連休の間に何か観たかったのだ。ジャン=ピエール・ジュネ監督の『ロング・エンゲージ…
ネビル・シェード『パイド・パイパー--自由への越境』(訳・池央耿。創元推理文庫) 村松剛『教養としてのキリスト教』(講談社現代新書) 吉田秀和『世界の指揮者』(新潮文庫) 約30人の指揮者の短評。現存するのは3人。 トマス・ハリス『羊たちの沈黙』…
9時半起床。眠い。姑が墓参りは明日にしようと仰る。柚子の傍らでうたた寝。昼飯は、柚子とナポリタンを作って食べる。柚子の傍らでうたた寝。本の片づけは遅々たる歩み。 夕刻、柚子が駅前までケーキを買いに出掛ける。帰宅すると柚子が「『オルフェウスの…
柚子の出掛けたのを知らぬまま、10時過ぎ起床。昨晩の夕食の餃子をそのまま食べる。久しぶりに皿洗い。本を少し整理して、正午過ぎに出掛ける。Uくんと、彼の会社の近所のファミレスで昼食とミーティング。昼食代と、先日買った『地獄の黙示録』のDVDを交…
羽海野チカ『ハチミツとクローバー』(第7巻。集英社) 竹本くんの旅がひとまず終わる。光と虚無に満ちた世界の果ての光景が美しい。
得意先で話し込んでいるといつの間にやら終電。帰路、Uくんと電話で話す。柚子は既にお蒲団の中。眠気に勝てず、ネクタイも解かず食事も取らず就寝。
大庭柯公『露国及び露人研究』(中公文庫) おおば・かこうと読む。明治大正期を代表するロシア通だ。革命後のロシアに入り、行方不明となった。おおかた、ボリシェヴィキ政府に殺されたのだろう。 某古書肆に立ち寄ると、ちょうど荷解きの最中。中公文庫の…
今日は雨。公園の猫たちはゴミ袋の周りに集っている。 私のお昼はいつも、柚子の作ってくれる弁当だ。今日は小さな紙のカップに、野菜炒めが入っていたのだが、食べ終わるとその底に「きょうの運勢」が印刷してあるのが見えた。「みずがめ座の人となかよくす…
ピーター・グッドチャイルド『ヒロシマを壊滅させた男オッペンハイマー』(訳・池澤夏樹。白水社)
柚子は今日お休み。朝食を一緒に食べ、見送ってもらう。柚子の自転車で駅まで。うわ、早い。 試写でマイク・ニコルズ監督の『クローサー』*1とデイヴィッド・マッケンジー監督の『猟人日記』*2。前者は、今あれこれ考えながらゆっくり読んでいる新宮一成の『…
池田理代子『オルフェウスの窓』(全18巻。集英社) 柚子が「きっと、きみの好みだよ」と推薦の漫画。爾来、古書肆の隅に全巻揃いが売れずに残っているのを見ては、どうするべきか悩んでいたのである。そして嗚呼、遂に買ってしまった(嬉)。 洋泉社MOOK『…
フランシス・フォード・コッポラ監督『地獄の黙示録』(特別完全版に非ず) 中古レコード屋で随分安い値段で売っていたので迷わず購入。 特別完全版には恩義を感じている。スクリーンが大きな音響設備の良い映画館で『地獄の黙示録』を観るのが、この映画を…
私はユングが大嫌いで、フロイトとラカンが好きだ。占星術を良くする柚子は、どちらかと云えばユングがお好みだ。フロイトかユングかは、だから避けることが望ましい話題である。 いつもよく覗く古書肆で、いきなり滝本誠の『映画の乳首、絵画の腓』を棚に見…
種村季弘『薔薇十字の魔法』(河出文庫) スーザン・シュウォーツ『常世の森の魔女』(訳・嶋田洋一。ハヤカワ文庫) クンドリの視点から語り直されるワーグナーの『パルジファル』! カール・シュミット『海と陸と--世界史的一考察』(訳・生松敬三、前野光…
最寄駅までは、柚子の通勤用の自転車に乗って出てきていたので、Uくんの部屋を5時に出る。始発に乗って6時前に帰宅し、出社間際の柚子と話をする。彼女を見送り、風呂に入ってから出社。 ヴァレンタインのお返しに、GAPでショート丈のトレンチコートを買…
ジェイムズ・レヴァイン指揮『パルジファル』(1992年メトロポリタン歌劇場) 以前Uくんに買っておいて貰ったものを引き取ったのである。