日録

「しま」の隣で寝るというのは床でうたた寝するのと同じなので、今朝は早く眼が覚めたが、あちこち身体が痛く、ぼんやりしていたので、結局どこにも出かけず、ずっと家の中にいて、溜め込んだHDの録画を見たり消去したりしながら過ごす。 乃木坂46の《Actual…

百貨店の化粧品売場のきつい匂いを、少し酔ってしまうのだが、それでも私は、とても好ましい香りだと思うらしいということが判った。子供の頃、百貨店で母親が買物をしているのを本を読みながら坐って待っていたのは、だいたい地下の食料品売場と一階の化粧…

もしかしたらジャズも聴けるようになってきたんじゃないかと思って、古本屋で安く売っていた『Flight to Denmark』を買ってきたのだが、ジャズではなくて、たまたま『残氓』が気に入っただけらしいというのが判った。

『カモンカモン』のホアキン・フェニックスなら「オペラ・ミュージック」と呼ぶであろうヴェルディの《レクイエム》をアバドとウィーン・フィルで聴きながら、この演奏と録音は本当に冒頭の音楽の始まりを見事に捕まえていると思いつつ、ニック・ワプリント…

ミューレの両刃剃刀を買ったので、朝は風呂で髭を剃った。ぞりぞりぞりと音がする。剃刀がちょっと重くて、ちょうどいい。

夕方から出かけて神戸国際会館のキノシネマでジャック・オーディアールの『パリ13区』を見た。ちんこもまんこも元気な男と女がそれでも切なくなったり孤独を感じたり、タブレットやスマートフォンの画面を介して辛くなったり励まされたり、胸糞悪い中傷誹謗…

サイードの『知識人とは何か』を読んている。とてもいい。買ったのはずっと以前で、今更なのだが、ちょうど今読んで良かったと思う。

ほぼ毎晩アップされていたクォン・ウンビの《Glitch》は今日でカムバのTV出演が最後らしい。ウンビオンニのヴォーギング好きから触発されてマドンナの《ヴォーグ》のMVをこの頃よく見ているのだが、とても良くて、何度も見たあとに、ふと気になって調べたら…

狭いテーブルを挟んで、マリウポリの「解放」が終了したとショイグがプーチンに報告している映像を見る。カメラは真横から、しかし坐っている二人よりは少し高い位置で、テーブルの天板が斜めに見えるくらいのところから撮っている。マクロンと会ったときの…

マリウポリでロシア軍は虐殺の証拠を隠滅するため火葬用のトラックを13基稼働させているそうだ。荷台の奥にはジェットエンジンの噴射口のような、サンドワームの開口部のような洞が見える。この穴の中に「地元の協力者が集めて」きた犠牲者の遺体を投げ込ん…

クォン・ウンビの『Color』がとても素晴らしくて夜中ずっと聴いている。『OPEN』も素敵だったけれど、これはもっといい。《Glitch》がとてもいいのはもう知っていて、今はカムバだから毎晩韓国のあちこちの音楽番組に出るたびYouTubeで映像を漁っているが、…

昨日の夜は、3月6日のバレンシアガのショーを、ようやくネットで見て、それから眠った。朝起きてから思い出すと、記憶の中にある他の難民たちの逃避行のさまざまな映像とショウのそれが混濁している。ガラスの向こうの吹雪のせいでもうほとんどシルエットし…

昼前から出てOギャラリーeyesで中小路萌美展「かたちのいるところ」を見る。タッチから出発しているストロークが或る幅を持った線として現れているペイントが今回展示された作品の幾つかで、際立って迫り出していた。ドローイングでありペインティングである…

ウクライナから撤退してきたロシア兵がベラルーシで掠奪してきたスマホや宝石を売っているという。惨たらしい虐殺の痕跡の報道が幾つも。まるで1940年代にいるようだと吐き気がする。与えられるコンテンツが平準化していてもなお、私たちはまだ80年前のよう…

青山真治が亡くなる。青山真治の映画がとても好きだったかというと、決してそうではない。見ている間は、駄目なところばかりが気になってしまう映画だった。しかし、強いて思い出そうとするのでなければ、それらの幾つかの映画たちをふと思い出す折には、と…

朝から洗濯物を回して、サルヴァトーレ・シャリーノのピアノ曲のCDを引っ張り出してきて聴いている。特に《ピアノ・ソナタ第三番》は本当によく囀り、喋り続ける。オスカー・ピッツォの演奏だが、これまで特にピアノには求められてこなかったができるだろう…

柚子も中之島美術館に行ってきたそう。柚子が図録を買っていたので、見ながら夕食の前に立ち話をする。人の壁で近くで見るのを諦めて私は素通りした佐伯祐三はやはりとてもよかったという。絵の具の厚みと筆致の残し方がとても今っぽくて好きだった原勝四郎…

中之島美の開館記念展をざっと見て、招かれて京都まで出る。新居にお邪魔して、久しぶりに親しい友人たちと会って、おいしい手料理をいただいて、歓談に耽る。とても楽しくて、あっという間に数時間が過ぎる。名残惜しい。

駅のコンビニでリュビモフの七枚組のボックスを引き取ってくる。ジグザグレコードから出ていたものだが、曲目リストとCDだけが入っている何もないとてもシンプルなもので、最初に出ていたときについていた録音時の写真とかリュビモフのコメントなどが載った…

クォン・ウンビの新曲《ESPER》のMVを繰り返し見ている。煙る夜の森の中を、手を引いて走る赤ウンビと白ウンビのショットの美しさ。 早く帰ってくると晩御飯を食べても映画が見られる。Netflixで前田弘二の『まともじゃないのは君も一緒』を見る。きっちりと…

ジョージ・マカーリの『心の革命』を読んでいる。シャルコーなどに比べるとフロイトなんかまるで端役で、あとはヘルムホルツぐらいしか私は知らない一九世紀の独仏の科学者たちの脳と心の探究が開巻からずらりと紹介されてやがて途方に暮れ始めるが、この分…

ゴミ袋を作りながら戦場になったウクライナのどこかの街の映像がTVのモニタに映っているのを見ている。スピルバーグの『宇宙戦争』と初期アンゲロプロスから甚大な影響を受けたようなルックの映像には、灰色の空を背景にひょろ長く冬枯れている街路樹の下を…

夕食のデザートが苺だった。練乳をかけて柚子と食べる。器に残った残った練乳に熱いジャスミン茶を掛けて飲む。去年も同じことをした。また春が来たのだ。

日記を書くことを思いつかなかったり帰ってきて晩飯を食べるところころと眠ってしまっていたこの間、戦争の報道は横目でちらちら見るぐらいにしていても、しばしば強烈な映像が飛び込んでくる。魅了されているのか。そういえばあの本はそういう本だったと思…

戦争が始まる。戦争なんかどこでもやっているというのは簡単だが、ドニエプル川の畔で大規模な侵攻作戦によって展開されているらしい戦争が始まるのは普通ではない。帰宅してからニュースを見ている。柚子はうたた寝をしているが、私はどんどん鬱っぽくなっ…

上野修の『スピノザの世界』を読み終える。哲学書を読んで、そこで展開される思考があまりに異様で笑ったのは久しぶり。最後は少し泣きそうになった。全く判りやすい本ではないが、とても平易に書かれている。それはたぶんスピノザの哲学のかたちと同じなの…

カメラキャップはヨドバシの通販でSIGMAの純正を取り寄せた。当たり前だがぱっちり嵌まる。どこにも傷はないのがちょっと寂しい。 戦争とパンデミックの時代にこの齢で生きることになるとは。

上野修の『スピノザの世界』は決して簡単な本ではない。なぜなら私の「知性は、こう言ってよければ学者の議論で病んでいる」からである。だから第二章の「真理」は朝、風呂の中で二度読みなおした。このあと何が書いてあるかをおぼろげに判ってから再読して…

これはやはりオーヴァードーズだと思ったので、プリーモ・レーヴィを置いて、上野修の『スピノザの世界』を読み始める。

健康診断であと10キロは痩せなさいと言われる。写真を撮るため新今宮から出て、そこらをほっつき歩く。古本屋で昔の『美術手帖』が200円均一で積んであったので数冊買って鞄に入れる。昔の『美術手帖』は広告も多いが文字も多い。早見堯や峯村敏明の批評は今…