2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

戦争が始まる。戦争なんかどこでもやっているというのは簡単だが、ドニエプル川の畔で大規模な侵攻作戦によって展開されているらしい戦争が始まるのは普通ではない。帰宅してからニュースを見ている。柚子はうたた寝をしているが、私はどんどん鬱っぽくなっ…

上野修の『スピノザの世界』を読み終える。哲学書を読んで、そこで展開される思考があまりに異様で笑ったのは久しぶり。最後は少し泣きそうになった。全く判りやすい本ではないが、とても平易に書かれている。それはたぶんスピノザの哲学のかたちと同じなの…

カメラキャップはヨドバシの通販でSIGMAの純正を取り寄せた。当たり前だがぱっちり嵌まる。どこにも傷はないのがちょっと寂しい。 戦争とパンデミックの時代にこの齢で生きることになるとは。

どぶ川の上で写真を撮っているとカメラキャップを落としてしまって、コロコロ、どぼん。すぅーっと流れされていった。 写真を撮っているのは、少なくとも私にとっては、それがスリーコードだけのパンクだからだ。 神戸映画資料館でフレデリック・ワイズマン…

上野修の『スピノザの世界』は決して簡単な本ではない。なぜなら私の「知性は、こう言ってよければ学者の議論で病んでいる」からである。だから第二章の「真理」は朝、風呂の中で二度読みなおした。このあと何が書いてあるかをおぼろげに判ってから再読して…

これはやはりオーヴァードーズだと思ったので、プリーモ・レーヴィを置いて、上野修の『スピノザの世界』を読み始める。

健康診断であと10キロは痩せなさいと言われる。写真を撮るため新今宮から出て、そこらをほっつき歩く。古本屋で昔の『美術手帖』が200円均一で積んであったので数冊買って鞄に入れる。昔の『美術手帖』は広告も多いが文字も多い。早見堯や峯村敏明の批評は今…

雪は止んでいてすっきりと晴れている。カメラをぶら下げながら、浅草橋の西口のホテルを出て神田川は柳橋を渡り、隅田川は両国橋を渡る。首都高が川の上に作られているその美に改めて感嘆しつつ両国を抜けて小名木川も渡り、清澄庭園に至り都現美に。クリス…

昼からずっとPCの前で仕事をしていて肩がバキバキに凝る。 ガールズKPOPのMVとかファンカムばかり見ているが、ちょっと物足りなくて、結局、何度も繰りかえし見たクォン・ウンビのファンカムを見ることになる。 須田亜香里とクォン・ウンビはどちらも、焦点…

前川恒雄の『移動図書館ひまわり号』を読み終える。末端から中央に向かって橋頭保を地道に広げてゆくシステム形成の革命への、前川の自負も脅えも書き込まれている。もう二度と繰り返されることはない奇跡の軌跡の書として、教条的に祀り上げて読むのではな…

芦屋市立美術館で「限らない世界/村上三郎」展を見る。 四国三郎は日本屈指の暴れ川のひとつである吉野川の異名だが、村上三郎もまた凄まじい激流である。村上三郎と言えば紙破りで、それは紙を突き破って飛び出してくるパフォーマーと、そのアクションの痕…

私も在野で批評を書いているけれど、在野であることを殊更に誇る奴に碌なのがいない。 投壜通信と誤配とオープンレター。しかし男の癖に、何と男らしくない振る舞いの連中が多いことかと呆れる(これもマチズモ)。 同業者が「あの編集者はとてもいい」と言…

草野なつかの『王国(あるいはその家について)』を「HENRI」の配信でようやく見る。何度も何度もおなじ台詞が、別のショットのフォームで読まれることによって、その差異が聴き分けられるようになってくる。その気持ちよさに浸りながら、やがて見えてくるの…