2023-01-01から1年間の記事一覧

朝は「しま」に起こされる。蒲団に潜って小林信彦の『1960年代日記』を読み終える。昨日三人と話をしていて、私はやっぱり大島渚のつかみどころのなさについて話したのだが、大島渚だって何だって映画は映画だ。そこに映像として在る限り必ずつかみ取ること…

夕方になってから出かけて、阪急東通商店街の焼鳥屋で帰省してきたN君とM君Iさんと会う。

朝起きて、TVを点けたらやっていた片岡千恵蔵の忠臣蔵映画が、どのショットもとてもモダンでたまらない。鳥籠の影と黒猫の使い方の巧さと、サディスティックなエロ。あとで調べたら佐々木康の『女間者秘聞 赤穂浪士』で、撮影は三木滋人だった。

十月の末ぐらいからずっとぐずぐずと左下肢の脛やら尻やら腰やらが痛い。整骨にはひと月通って、そうとうましになったのだが、どうしても脛と尻のピンポイントの痛みがなくならない。月曜に鍼で「坐骨神経痛に似たような症状だ」と言われて、整形外科に行か…

隣町の本屋にはまだ中公文庫の大島渚は入っていなくて、うぐいす餅をふたつ買って帰宅。夕食のあとひとつ食べる。柚子は暖房の前でうたた寝している。洗濯物を夜のベランダに干す。「しま」がベランダに出てくるが、私より先に部屋の中に戻る。森崎東の『帝…

「松濤美術館で見たしわざわざ出かけなくていいか」と思ったが今日を逃すともう見られないので、昼過ぎからぐたぐたと出て、市立伊丹ミュージアムで「牛腸茂雄写真展“生きている”ということの証」を見る。これは見ておいてよかった。プリントもサイズも最高…

集めた大島渚の本をあれこれ読み散らしながら神島二郎の『日本人の結婚観』を読んでいる。 ヤングのブルックナーの《三番》を今日も聴いている。ちょうど第二楽章の終わりで階下から晩ごはんに呼ぶ柚子の声。 もう芥川賞の候補者の名前を一人も知らないよう…

パルシネマしんこうえんで三隈研次の『とむらい師たち』のトーク。ガンメンの最初の仕事で三隅は、写し取られた死顔と写し取ったデスマスクの顔をひとつのフレームの中に収めている。この関係で言えば、葬博は万博のデスマスクである。この映画を見て、《太…

真夜中に大島渚の『白昼の通り魔』を再見する。ミナミの盛り場から始まってどんどん背景が真っ白になってくる川口小枝と小山明子の対峙がものすごい。『悦楽』の湯浅譲二の音楽もよかったが、この林光の音楽もとてもかっこいい。『悦楽』に続いて撮影は高田…

真夜中にアバドとイザベル・ファウストによるベルグの《ヴァイオリン協奏曲》を聴きながら先日撮った写真を選んでいる。とても厳しいがとても甘い演奏。

大島渚の『忘れられた皇軍』で《チュニジアの夜》が使われていたので、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの『At the jazz corner of the world』の一枚目を堂島のディスクユニオンで引き取ってきたらとても良くて、繰り返し聴いている。

朝起きてTVを点けたらすかんと寒い空を背景に、斜面を滑り降りてくる男を少し離れて捉えている、いい黒白の映像が映っていて、思わず凝視しているうちに男は三國連太郎で、これは内田吐夢の『飢餓海峡』だと判る。ずいぶん前に見たのだが、もうすっかり忘れ…

大阪中之島美術館で《テート美術館展 光》を見る。いちばん楽しみにしていたブルース・ナウマンが大阪には来ていなくて大変がっかりする。

古本屋から安く買った本が届く。鉛筆で傍線がやたらと引いてある。真面目なバカだったらしく、それなりに分厚い本なのに、どうでもいいところに引いてある傍線が終わりまで続く。IVEの『MINE』をリピートで聴きながら、消しゴムで消してゆく。大江健三郎が小…

柚子は免許証の更新に出かける。私は来年らしい。朝からとても気持ちよく晴れていたので「しま」がベランダに出ようと鳴く。硝子戸を開けて私は縁に坐り、大島渚のアメリカでの、戦争映画についての講演録「戦後五十年映画百年」を読む。「しま」は温まった…

居間で転がっている「しま」の横でそのままうたた寝してしまったせいだろう、朝起きると猛烈に腰が痛い。仕事に行くと少しましな気もする。 晩飯を食って、体温計を使うと、微熱があるようだ。すぐに風邪薬を飲んで、22時半には眠ってしまう。

箕面まで出る。めったに来ることがないので、箕面温泉スパーガーデンまで行ってみる。何となく子供の頃、この山道を歩いた記憶がぼんやりあるような気もする。西澤文隆の設計の、とてもいい建物。中に入っているボーリング場に繋がる階段の手すりの側面が、…

本屋で取り寄せた『シナリオ』の2023年9月号を引き取ってくる。田村孟の『飼育』のシナリオが載っている。石堂淑朗が「わが敵大島渚」で、「大島作品の撮影では、撮影の進行と共に脚本が変更され、脚本は撮影終了と共に完成する、という傾向であった」と書い…

柚子と一緒に動物病院に行く。「しま」の薬を処方してもらう。 仕事に行く柚子と途中で別れて、ぶらぶらおそらく通ったことのない道を辿って、民家がごちゃごちゃと建て込んでいるあたりを家のほうに帰りながら写真を撮る。面白い感じの場所になって、ぱちぱ…

朝とても早く眼が覚めて、大島渚の『天草四郎時貞』を見る。 IVEの《Off The Record》のMVもとてもいい。 朝からリュックに「しま」を詰めて歩いて病院に。血液検査をしてもらう。いやいや入れられたリュックに、診察が終わるといつも「しま」は自分からすっ…

朝から「しま」が盛大に吐いて、出勤前の柚子と片づける。その後、お昼にも、もういちど吐いて、朝はほとんど水ばかりだったが、今度はそれなりの大きさの灰色の毛玉が出ていた。 居間で大島渚の『飼育』を見る。『日本の夜と霧』のあとの混乱の情況の中で、…

ちんたら読んでいた『美しい星』を読み終える。三島由紀夫はちまちまと物を描写しているときが、最もすばらしい。

IVEの《Either Way》が、曲もMVもとてもいい。

今日祝日なのを知らず、病院の午前診に。ビル自体が閉まっていて驚く。建物の周りをぐるっと回って、ようやく事態を理解する。しかたがないのでぶらぶら写真を撮って帰宅する。 「しま」がもう十年以上しなかったのに、また玄関脇の本棚に並べた本の背で、爪…

田村孟の全小説集や江藤淳の『日附のある文章』などが届く。このままだと埴谷雄高まで買ってしまうのではないかと思うぐらい最近またあの時代に取り憑かれているのは言うまでもなくずっと大島渚を見ているからである。YouTubeはしきりに松尾貴史の大島渚の物…

神戸国際のMETライブビューイングでイヴォ・ヴァン・ホーヴェの演出の《ドン・ジョヴァンニ》を見る。 そのまま梅田に出てOギャラリーeyesとギャラリー白の大城国夫展を見る。

最近、写真を選んでいるときにポインタが過剰に反応して、とても作業が煩瑣でストレスが溜まる。設定をあれこれいじったが変わらず。いらいらしたので検索してみると、どうやらマウスそのものがダメになっているようで、新しいのを頼んだのが、数日前。今日…

昼前から慌てて出かけて京都コンサートホールで楽しみにしていたクァルテット・インテグラを初めて聴く。モーツァルトの《第17番》のあとにフランコ・ドナトーニの《そのハツカネズミは笑わない》。休憩を挟んでブラームスの《第1番》。アンコールはベートー…

風邪を引くと映画を見る気力も体力も削がれる。ユスターシュを見に行こうかとも思うが、やはりこっちだろうと、ようやく朝から夜中までだらだらと、積み上げたDVDの上から『太陽の墓場』と『日本の夜と霧』と『飼育』を途中まで。しかし『青春残酷物語』(19…

ほとんど寝て過ごす。喉が痛い。大島渚の『戦後映画』を読み終えて『青春』を読み始める。「闇を犯しつづける葬儀人に一切の権力を!」ってよく意味の判らないすごい副題がついているけど、38歳のときの大島が自分の青春時代を振り返るインタビュ本で、『大…