2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「行動せずに口ばっかりの人たちは……」と話しはじめる人たちのことは、その主張の正しさとは別に、とてもアカっぽいので、なるべく遠ざけておきたいと思う。

たとえば、いつまで七〇年代のアートとか云ってるんだよ(嘲笑)みたいな連中が、その賢しらぶりのわりに、ちっとも判っていないのは、ケージだのグリーンバーグだの、そういったモダニズムのオールドマスターたちの提起した問題は、たった三〇年とか四〇年…

珍しく柚子より早く帰宅すると、「しま」が退屈だったのだろう、ぴったりとくっついてきて、膝の上でぐるぐる云っている。柚子が帰ってくると、彼女にも云いたいことがあるのだろう、飛び出してゆく。 夕食を食べると、やらないことはあるのに、今のテーブル…

河原町から阪急の始発で帰路。いちど帰宅してすぐ出社。仕事を終えて帰宅すると、柚子が病院の帰りに(どこも検査の結果に悪いところはなかったらしい。よかった)「ラジャ」に寄って、晩御飯を買って帰ってきてくれている。インド料理屋はもうどこにでもあ…

昼から出かけて、シアトリカル應典院でMayの『モノクローム』をみる。フィルム上映原理主義みたいなものを私は嫌悪するが(それはたぶん私のもうひとつの嫌いなもの――映画を祭りの素材にして、映画館を祭りの会場と、参加者のコミュニケーションの場として供…

最近は家では専ら、ディオティマQのブーレーズ《弦楽四重奏のための書》かアプガのアルバムばかり聴いているのだが、このところファーストばかり聴いている。みっちり詰まっている感じがとてもいい。

アンドリュー・カルプの『ダーク・ドゥルーズ』を読んでいる。最先端の生物学がどうのこうのとか云ってるけど、あんたのそれはガキを育てることの恍惚だろというような、産めよ殖やせよ系のドゥルーズ読みを心底から嫌悪しているが、そういう明るくてポジテ…

居間でうたた寝してしまうことも多いのでそこへ辿り着くこともあまりないのだが、枕元には『ゲルマントの方へ』を置いてあって、これを眠る前に、ちまちま読んでいる。読んでいると眼が冴えてくるが、てきとうなところでページをとじて、眠るのだ。

タルディの『塹壕の戦争』を読む。白と黒の、太めの線だけで描かれた塹壕の胸壁は泥濘で波打っているようであるがよくみると、そのうねりは兵士の死体のそれで、腕が突き出していたりする。短いエッセイ(タルディが幼いころに祖母から聞かされた、第一次大…

……たとえばドナルド・ジャッドは画家だった。だれが、どこからみても視認に誤差のないパーフェクトな視覚藝術を実現するために、二次元の絵を棄てて、三次元で、リテラルな立体を制作することを選んだ。ゆえに彼のつくっていたものは彫刻ではなく絵画だった…

朝いちばんに職場に行ってちょっとだけ仕事をして、いちど抜けて病院に行き、サンパル地下の「コフタ」で久しぶりにカツカレーを食おうと思って行ったら、一週間ほど休みますと貼り紙がしてある。図書館で本を借りて、帰宅する。洗濯物を干して飯を食って、…

チームE《SKEフェスティバル》公演をみる

朝からバスで名古屋。本を読んだり、ぼーっとしたり。 昼はSKEカフェに初めて行って井田ちゃんのトンテキ定食(肉が切っていないしナイフもないし、食いにくいと思ったら、あの「大きな手」のかたちにしてあるのだというのが判って、すまない! 鷲づかみにさ…

仕事に行き、図書館のポストへ本を返し、貸ヴィデオ屋でDVDを返して定期を買って、帰宅する。家のすぐ近くで柚子が帰ってくるのと遭遇する。本を読みながら寝る。柚子と晩御飯を食べながら、録画していた『IQ246』をみる。この織田裕二はこれまででいちばん…

DVDで黒沢清の『クリーピー』をみる。竹内結子と香川照之の顔が画面いっぱいにつめこまれるショットだったり、怪奇映画のわくわくに満ち溢れた旅のはじまりのショットだったり、最後の一連の劇だったり、これは黒沢清の映画であるというのは嬉しくなるほどよ…

昼過ぎまで仕事。職場を出ると雨。そのまま福島まで出て、ラッズギャラリーで川嶋守彦展「無記、公園」*1をみる。はじめてみる作家だが、ものすごくいい。オールドマスターへの敬意がない絵画はたいていくだらないが、オールドマスターへの挑戦がない絵画も…