2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧
きのうは腕がだるかったので鞄から出した菅野昭正の『ステファヌ・マラルメ』を、朝の通勤電車で再び読み始める。ほんと面白い。 仕事先から直帰。さっさと帰宅。 お出掛けする柚子を駅まで見送る。 実相寺昭雄が亡くなった。何なんだ、此処最近の、偉大な才…
スヴャトスラフ・リヒテル『J・S・バッハ:平均律クラヴィーア曲集全曲』(1973年インスブルック・ライヴ盤。POLOARTS)
スラヴォイ・ジジェクの『人権と国家』の、論文をすっ飛ばしてインタヴュー部分を通勤電車の中で読む怠惰な私である。 三島由紀夫にシンパシーを感じると云うスラヴォイ・ジジェクは、つくづくゲリラである。 彼の思想は、全面勝利することではなく、決して…
よしながふみ『大奥』(第2巻。白泉社) 買ってすぐ読み始める。素晴らしい傑作。漫画好きなら必ず読むべし。 泉鏡花『外科室/海城発電/他五篇』(岩波文庫) 殊能将之『キマイラの新しい城』(講談社ノベルズ) 松田道雄『恋愛なんかやめておけ』(ちくま…
アンデルセンの『絵のない絵本』を読み終える。ひとつひとつの話がこちらに要求してくる解像度の密度が濃いので、きのう一日で読み終えるつもりが、意外に時間が掛かった。 まず、描写が巧い。そして、幼い子供と動物へ向けられる目は常に変わらず温かいが、…
スラヴォイ・ジジェク『人権と国家 世界の本質をめぐる考察』(訳・インタビュー・岡崎玲子。集英社新書) ジャン=ポール・サルトル『マラルメ論』(訳・渡辺守章+平井啓之。ちくま学芸文庫) マルセル・ライヒ=ラニツキ『わがユダヤ・ドイツ・ポーランド』…
長谷川公昭『ファシスト群像』(中公新書)
そして、ロバート・アルトマンが死んだ。だが、まだ『ナッシュビル』を観たことがない私に、どうやってその死を悼むことができるのか!? 昼過ぎまでゆるゆると過ごしたのち、外出。 M女史と喫茶店で待ち合わせ、欧州旅行に際してお借りしたトランクをお返しし…
ピーター・グリーナウェイ監督『ZOO』
会社で上司とひと揉め。非常に後味の悪い結果に。揉めれば揉めるほど、状況としては退職からまたもや遠ざかり、私の内側では、もう少し果敢に仕事に取り組んでみようかと云う気持ちが、些かなりとも生まれくる不思議。 七時過ぎに仕事を終え、貸ヴィデオ屋の…
午後過ぎ、昼食にケンタッキーフライドチキンを食べる。 終電まで事務所で仕事。 帰宅すると、柚子が晩御飯にケンタッキーフライドチキンを買ってきてくれていた。偶然の一致。 敢えて電子レンジで温めずに、そのまま食べる。正月のお節を思い起こしてもらえ…
昼過ぎ、梅田で愚弟と会って、少し駄弁る。 その後、それなりに黙々と働くが怠いことには変わりなし。 スーパーに寄ってから、零時過ぎに帰宅。起きて待ってくれていた柚子と夕食を摂る。 この頃、すっかり嵌っているのが、デーリィ牛乳(南日本酪農協同株式…
朝起きると柚子に「さっき「ピカチューッ!」って叫んでたよ」と云われる。まったく記憶に残っていない寝言だった。しかも、私がピカチュウを呼んでいるのではなく、私がピカチュウとして叫んでいたに違いない、たぶん。 柚子と『フリクリ』第三話「マルラバ…
終日、拙宅でだらだらと。ちょこちょこと書き物をしたり、昨日買った『皇国の守護者』の最新刊を便所に座り込んで読み終えたり。これだけ良い出来なのだったら、原作でなくても漫画で終わらせてくれれば良いと思っているのは私だけか? そのかわり佐藤大輔は…
伊藤明弘『ワイルダネス』(第5巻。小学館) 漫画・伊藤悠+原作・佐藤大輔『皇国の守護者』(第4巻。集英社)
今敏の『パプリカ』*1を試写で観る。概ねよろしいのだが、今敏は小さく纏めたがる(或いは総てを語りたがる)傾向がある。もっと弾けてくれたら傑作になったかも知れないのに残念。そう云う意味では、萩原玲二の渾身の漫画版はやっぱり素晴らしかったなあと…
相変わらず怠い。さっさと仕事しなけりゃならんのだが、やっぱり身体がどうにも怠い。根本から考えなきゃならんか?などと鬱々。 夕方過ぎに事務所に戻り、滞っていた仕事をひとつひとつ片づけてゆくうち、何となく気が晴れる。 三宮のタワーレコードを覗い…
福田和也『成熟への名作案内』(PHP) 斎藤環『生き延びるためのラカン』(バジリコ) 斎藤環の文藝批評も映画批評も政治批評も、さっぱり面白いと思ったことはない。特に論壇誌でやっていた政治家の精神分析は血液型占い以下のひどさだったが、どれも千歳飴…
最近、猛烈に怠い。眠いのではなく怠い。本を読まなきゃヴィデオを観なきゃ日記を書かなきゃ小説の続きを書かなきゃとじりじりしているのだが、どれも念うにまかせない。仕事へ取り組む意欲も激しく減退。私自身も駄目なのだが今の仕事との相性も、もう底を…
いつもより、少し早く帰宅する。 柚子がまだ帰っていない。 さっさと観なけりゃいけないヴィデオを見始めるが、半時間ほどで止めてしまう。 PCに向かう。 外で自転車のブレーキの音が甲高く響けば柚子ではないかと、次に扉が開く音を期待して耳をそばだてる…
眠くて眠くてしようがない。 満員電車で、本を読みながら立っていても眠ってしまい、前にいたお兄ちゃんの背中に菅野昭正の『ステファヌ・マラルメ』を思いきりぶつけて平謝り。 まだ時差ぼけが治らないのだろうか? ひどく怠い。ひどく眠い。
日曜の朝とは思えぬくらい早く起きて、実家の近くの散髪屋へ。髪が延びて鬱陶しかったので、すっきりしてさっぱり。 そのまま昼過ぎ、柚子と大阪駅で待ち合わせて、合唱のミニ・コンサートを南港まで聴きに行く。 その後、地下鉄でひいひい云いながら移動し…
リドリー・スコット監督『デュエリスト』 ピーター・グリーナウェイ監督『建築家の腹』
正午前に、義姉夫婦と姪と、義兄の実弟がやってくる。私は、彼らが来ると、スパゲティを茹でる係になるのである。 昼過ぎに彼らが帰ると、散髪に行くつもりだったのだが、結局夕方までごろごろと過ごす。 夜、新開地へ。商店街のエロDVD屋の軒先でリドリー・…
ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』(指揮:ドナルド・ラニクルズ。BBC交響楽団。Warner Classics) 『ハイドン:交響曲第82番「熊」、ショスタコーヴィチ:交響曲第15番』(指揮:クルト・ザンデルリング。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。Berliner P…
フィリップ・ラクー=ラバルト『虚構の音楽 ワーグナーのフィギュール』(訳・谷口博史。未来社) G・ガルシア=マルケス『コレラの時代の愛』(訳・木村榮一。新潮社) スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』(訳・村上春樹。中央公論新社) …
アルマ・マーラー=ヴェルフェル『わが愛の遍歴』(訳・塚越敏+宮下啓三。筑摩書房)
今日も比較的まじめに勤める。旅行前の仕事のミスを修繕したり……。 本屋を覗くと、村上春樹の翻訳した『グレート・ギャツビー』が遂に刊行されていて、愛蔵版*1と新書版*2のどちらを買うかで悩み、結局どちらも今日は買わず。帰国して、初めて本屋で手に取っ…
倉島圭『24のひとみ』(秋田書店) 「嘘つきのパラドックス」を地でゆく女教師を主人公にした、論理学の授業で使えそうな凶暴な漫画。成るほど台詞も大切なのだろうけれど、この面白さは案外、独特なこの絵に多くを負っていると思う。