2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧
夕方から出かけて神戸国際会館のキノシネマでジャック・オーディアールの『パリ13区』を見た。ちんこもまんこも元気な男と女がそれでも切なくなったり孤独を感じたり、タブレットやスマートフォンの画面を介して辛くなったり励まされたり、胸糞悪い中傷誹謗…
サイードの『知識人とは何か』を読んている。とてもいい。買ったのはずっと以前で、今更なのだが、ちょうど今読んで良かったと思う。
ほぼ毎晩アップされていたクォン・ウンビの《Glitch》は今日でカムバのTV出演が最後らしい。ウンビオンニのヴォーギング好きから触発されてマドンナの《ヴォーグ》のMVをこの頃よく見ているのだが、とても良くて、何度も見たあとに、ふと気になって調べたら…
洗濯物を干すと、「しま」がベランダについてくる。 午後から出かけて神戸文化ホールで神戸市室内管弦楽団の定期演奏会を聴く。指揮は音楽監督の鈴木秀美。ハイドンの《83番》がとても素晴らしかった。特に第2楽章の、音楽が満ち引きしてよく動きまわるさま…
狭いテーブルを挟んで、マリウポリの「解放」が終了したとショイグがプーチンに報告している映像を見る。カメラは真横から、しかし坐っている二人よりは少し高い位置で、テーブルの天板が斜めに見えるくらいのところから撮っている。マクロンと会ったときの…
Oギャラリーeyesで「スタンダードジャパンエディション2022」展を見る。力の入った個展を見たばかりなので中小路萌美の、先日の個展で示された場所よりおそらくひとつ前の場所で描かれた絵のすがすがしさに打たれるが、吉田祥と洪亜沙の作品にも眼を惹かれた…
マリウポリでロシア軍は虐殺の証拠を隠滅するため火葬用のトラックを13基稼働させているそうだ。荷台の奥にはジェットエンジンの噴射口のような、サンドワームの開口部のような洞が見える。この穴の中に「地元の協力者が集めて」きた犠牲者の遺体を投げ込ん…
クォン・ウンビの『Color』がとても素晴らしくて夜中ずっと聴いている。『OPEN』も素敵だったけれど、これはもっといい。《Glitch》がとてもいいのはもう知っていて、今はカムバだから毎晩韓国のあちこちの音楽番組に出るたびYouTubeで映像を漁っているが、…
昼前から出かけてシネ・リーブル神戸でレオス・カラックスの『アネット』を見る。そもそも馬の首を被っているみたいな主演俳優をそれほどいいと思えないので困ってしまうのだが、しかしキャロリーヌ・シャンプティエのカメラはとてもいいし、『ホーリー・モ…
昨日の夜は、3月6日のバレンシアガのショーを、ようやくネットで見て、それから眠った。朝起きてから思い出すと、記憶の中にある他の難民たちの逃避行のさまざまな映像とショウのそれが混濁している。ガラスの向こうの吹雪のせいでもうほとんどシルエットし…
昼前から出てOギャラリーeyesで中小路萌美展「かたちのいるところ」を見る。タッチから出発しているストロークが或る幅を持った線として現れているペイントが今回展示された作品の幾つかで、際立って迫り出していた。ドローイングでありペインティングである…
途中で電車が止まって焦ったがギリギリ間に合って神戸映画資料館でフレデリック・ワイズマンの『DV2』を見る。『DV』の最後の黄色の壁面の前にいた警官が『DV2』の冒頭にも出てきて、いかにも「2」という感じで嬉しくなる。『DV』では冒頭とラスト以外では、…
昼前から出かけて神戸映画資料館でフレデリック・ワイズマンの『DV』を見る。慣れた場所から身を引き剥がして逃げて、新しい環境に飛び込むことへの不安に比べたら、どんなに悪い状況にも人は慣れてしまうことと、暴力と支配の連鎖は、その作動のメカニズム…
仕事の帰りにミント神戸でマット・リーヴスの『ザ・バットマン』を見る。これはかなり好き。ずっと雨が降りしきる陰鬱なゴシックのゴッサム・シティの地下に溜まった濁った汚水は、やがて憤怒の洪水となって噴き出す。1995年のデイヴィッド・フィンチャーの…
仕事の帰りにシネ・リーブル神戸でケネス・ブラナーの『ベルファスト』を見る。窓枠に囲まれて配されるジュディ・デンチのばあちゃんの顔の素晴らしさ(最後のアップ、そして隠しつつ見せる縦のストライプのガラス窓)。この映画は、概ねバリケードで封鎖さ…
仕事の帰りに隣町の和菓子屋で饅頭を買う。「愈々『スローターハウス5』みたいになってきたね。これが現実だね」と、店の主人が苦く笑う。 帰宅してIVEの新曲の《LOVE DIVE》とクォン・ウンビの《Glitch》のMVをずっと繰り返し聴いている。 捕虜になったロ…
ウクライナから撤退してきたロシア兵がベラルーシで掠奪してきたスマホや宝石を売っているという。惨たらしい虐殺の痕跡の報道が幾つも。まるで1940年代にいるようだと吐き気がする。与えられるコンテンツが平準化していてもなお、私たちはまだ80年前のよう…
新年度。昨日までプリーモ・レーヴィの『溺れるものと救われるもの』を再読していたが、気が滅入るといけないので、鞄にはプルーストの『ソドムとゴモラ』を入れた。少しずつ読み進めている。