批評文をめぐって

  • 終日、拙宅でPCをポチポチと叩いたり本を捲ったり矢代秋雄の「ピアノ協奏曲」と「交響曲」を聴いたり、Gen Hiranoと云うピアニストの、一柳慧やバーバーの演奏をYouTubeで眺めて驚いたり、涼宮ハルヒの「God knows...」を聴いたりして過ごすが、ポチポチの方はまるで進まず。焦る。柚子に肩を揉んでもらううち、そのまま眠り込んでしまう。
  • と、私がグタグタな一日を過ごしている間に、畏兄南波克行氏は労作「ロン・ハワードアメリカ映画の継承者として〜」*1を完成されていた。慶賀。
  • 偉大なるスピルバーグの影に隠れる、ロン・ハワードと云う現在進行形の「凡庸な芸術家の肖像」を、南波氏のアメリカ映画に関する膨大な知見と、「'84年の世代」、「第三の視線」、「垂直のカメラ」などのフレームを用いて、その全作品をひとまず「24」章で丁寧に描きつくし、読み解くことから、現在と近未来の「アメリカ=映画」を浮かび上がらせる、最良のスタディ。一読、アメリカ映画の作家ロン・ハワードに、これだけの可能性が胚胎していたと云うことに、まず素直に驚かされるだろう。これぞ、批評の力!