朝の蝉。

  • 朝起きて、ベランダの洗濯物を見ると、昨夜の蝉だろうか、私のジーンズの裾にへばりついている。それは樹幹ではないヨ。
  • 朝から夕方まで工場。夜はもうひとつのアルバイトに行くはずだったのだが、お客さんが来なかったので、キャンセルになる。
  • MR君が、いちばんよいですよ、と云っていたので買ってみて、いつでも読めるさと思いながら、そのまま私の椅子の斜め後ろの本の山の頂に乗せておいた文庫本の、長嶋有の『ジャージの二人』を夕食のあと、読み始めて、頭の三十頁ほどにつきあってから、文章の呼吸のぐあいがいいと思ったので、携帯でMR君に、これなら私にも現代日本文学は充分読めるよ、メールしたら、すぐにMR君から返事が届いて、曰く、これはずいぶんよいものです、と。そうであるなら、その他の多くの現代日本文学は、現代の日本の文学なのに、やはり私には殆ど関係がないみたいだ。以前は、私にものすごく関係がある、いやいや寧ろ、私がいなければ現代日本文学は進まないはずだと思っていた頃さえあったけれど、どうやらそれがずいぶんな勘違いだったのだけは、間違いがないみたいだ。