『アラザル vol.3』発売!

  • 批評誌『アラザル』はvol.3を、12月6日(日)の文学フリマから発行することになった。
  • 今回は新しい書き手が加わり、そして彼らはそれぞれ、タイポグラフィと華雪と書とタブッキと墓と、北村道子の映画の衣裳と上野樹里とダンスと写真と、柴崎友香の小説の空間を精読すること*1、に取り組んでいる。
  • もちろん、これまでの『アラザル』の書き手も、ますます発奮し、SEEDAをはじめとする日本語ヒップホップ、杉浦日向子五反田団の公演『生きてるものはいないのか』、大友良英村上春樹1Q84』と鴻池朋子林芙美子アウトサイダー・アート、『サマーウォーズ』、ギャルのお喋りと論理学、顔と鏡と泉太郎、レヴューや座談会など、意欲的な論考を寄せていることは云うまでもなく、遂にページ数も440ページとなってしまった。もちろん価格は据え置きの1,000円!
  • そして、今回もインタヴュがとても面白い。
  • まず、佐々木敦氏のインタヴュでは、『ニッポンの思想』刊行後、同書で論じられた東浩紀氏からのレスポンスに対する、佐々木氏からのきわめて率直かつ最新の応答を読むことができる。佐々木氏の云う「テン年代」が愈々始まろうとする今こそ、これはぜひお読みいただきたい。
  • そして、これは私がインタヴュアとして行った、一柳慧氏へのインタヴュも掲載される。インタヴュは六時間に及び、約43000字のロング・インタヴュとなった。一柳氏のご両親のことから、戦時下での少年時代、アメリカでのさまざまなひととの出会い、小野洋子とのことやフルクサスのこと、帰国から現在に到る音楽の営み、吉田喜重松本俊夫との映画音楽のことなど、あれこれとお訊ねした。どの質問にもざっくばらんにお答えくださった一柳氏のおかげで、大変読み応えのあるものとなっている。これは超自信作。ぜひお読みいただきたい!
  • 私は「一柳慧のいる透視図」の連載第二回を執筆している。一柳氏のインタヴュを読んでから、こちらもお読みいただくと、一柳慧という作曲家から発し、一柳慧を通して、私がどのような「透視図」をかたちづくることを目論んでいるのか、きっとご理解いただけると思う。
  • なお、今回は『アラザル』編集同人である黒川直樹の初にして約500頁の長篇小説『ALTAのミラーと、夜のマネキンを361体ください。エクステンションはMPEGで。』も同時に先行発売する。こちらもスゴイことになっているので、ぜひお読みいただきたい*2
  • また、『アラザル』最新号お買いあげ、先着100名の方に『アラザれ』も配布します。A3(4頁)にギッチリ、(ほぼ)全員インタビュと、レビュを掲載! 詳しくはこちらを!*3
  • 12月6日は大田区産業プラザPiOの第九回・文学フリマ、ブース番号はS-16で、ぜひお会いしましょう!