現代のひとのココロ

  • 事務所に戻ると既に他の人たちは退社したあと。お客からファックスが返信されて届いていて、それは内勤の女の子が送ったものだったが、余白に客からの書き込みが。「三度も同じものが送られてきました。」調べてみるとウチの会社のファックスは、エラーを二度報告していた。その数分後、内勤の女の子はもういちど送り、やっと「送信完了」の表示が出ている。彼女はちゃんと仕事をしたわけだが、確かにちょっとした不幸ではある。送られた客には申し訳なく思う。だが客の余白への書き込みは続く。「なにか意図があるのでしょうか?」意図?意図だと!?おたくの会社のファックスのトナーを無駄に消費してやろうとこちらが「意図」したとでも!?なるほど、なるほど、同じファックスをたびたび送られてムッとしたのは大変よく判る。その怒りは正当だ。しかしなんなんだ、この「意図」とは?あんまりひどい言葉じゃないか。こんな程度の低い言葉を書き付けることができる連中と付き合わなきゃならん職場の一隅に席を占めるじぶんが嫌になり、柚子に電話するが電話に出ない。帰宅する気力すら失せて事務所のあちこちのPCのキーボードやらプリンタの隅に溜まった埃をエア・コンプレッサを片手に吹き飛ばして掃除する。やっぱり潮時なのか。辞めるか、この会社。帰り支度をして事務所を出る。
  • 外は大雨。ツタヤに寄り、『∀ガンダム』の続きと『下妻物語』を借りてくる。