- ようやくドゥニ・ヴィルヌーヴの『デューン 砂の惑星PART2』をハーバーランドのOSシネマズで見る。正直『PART1』は最近のヴィルヌーヴの映画の中では凡庸な出来だと思ったが、この『PART2』はすさまじい。あちらとこちらの閉ざされた箱の中がなぜか繋がってしまう(これは「逃れ得ない運命(未来)」とは違う)というヴィルヌーヴのオブセッションで充溢している。ひたすら映像と音が美しく、ふと『アレクサンドル・ネフスキー』を映画館で最初に見た人たちはこんな感興に浸ったかもしれないと思う。ティモシー・シャラメが手をすっと突き出して、ひらひらとさせるだけで、世界がびりびりと恐怖で震えるのが判る。