タカラヅカ、『絹』、TOKIOの長瀬

  • 柚子と宝塚へ。三度目の『ファントム』。前回より更に、桜乃彩音は巧くなっているし、春野寿美礼の歌は今回も非常に安定していて、2幕では二度三度と落涙。
  • 帰りにカラオケに行くが私の体調優れず、一時間でお開き。
  • アレッサンドロ・バリッコの『絹』を読み終える。エロティックなミュンヒハウゼン旅行噺。短い小説だが、イメージの喚起力が強くて存分に堪能する。ただし最後の手紙は、澁澤龍彦の手になるサド侯爵の翻訳のような、もっと凝りに凝った雅な文章で訳して欲しかった。日本や日本女性への知識や理解が不正確だのなんだのと、聞き齧りのオリエンタリズム批判で、この小説を切り捨てるのはつまらない。『ラストサムライ』を見て日本人の魂を呼び覚まされたなんて奴は大馬鹿だが(悪いこと云わないから、小学館の学習まんが『少年少女日本の歴史』全巻をまず読みなさい)、『ラストサムライ』を見てこんな日本は間違っていると目くじら立てる奴も馬鹿である。
  • 珍しくTVをつけていると長瀬智也の『マイ★ボス マイ★ヒーロー*1が始まったのでボンヤリと見る。やっぱり長瀬は面白いなぁ。『リンダリンダリンダ』でハマってしまった香椎由宇が女教師の役で出ているのだが、彼女は、むやみに大人っぽい恰好をさせると実際の年齢が逆襲してきて、寧ろ矢鱈と幼く見える。香椎由宇の大人っぽさと云うのは、彼女と同年代の中に、彼女を(効果的に)配置する時だけなのだと云うことになぜ気づかない!? これじゃ、女学生が女教師のコスプレをしているようにしか見えない……って、それ正解か。他の出演者たちもなかなか良くて、続けて観てもいいなあと思えるドラマだったが、此処何年もTVの連続ドラマを視聴することなんて日々の生活の中に組み込まれていない私には、どだい無理な話である。