- 試写で黒沢清の『LOFT』*1を観る。素晴らしく愛すべき狂気の映画。映画以外の何者でもない映画。これまで見た黒沢清の映画の中でいちばん好きだ。今年の邦画の「裏」ベストワン決定。傑作。
- スランプに陥った作家*2と云う、好んで映画や小説が取り上げる題材を入口に、その美人作家の口から泥が「ぬろん」と吐き出されると、もうラストまで止まらない。サスペンス映画からホラーやら疾風怒濤の恋愛映画やら、古今東西のあらゆるジャンル映画の神髄を掴んでは投げ掴んでは投げ、「映画」と呼ぶしかないめくるめく何かが、圧倒的なテンションで展開される。
- 特に、動き出した×××を豊川悦司*3が真剣な顔で××するのは笑うしかない場面だと思うのだが*4、試写室で痙攣を起こしたように笑っていたのは私と、ミルクマン斉藤氏だけだったのが非常に残念。某ハマジュン先生はお気に召さなかった様子?
- 芦澤明子の撮影、素晴らしい。オープニング・タイトルも非常に印象的。兎に角、ぜひ観るべき映画*5。
- 『魔の山』、遂にヨーアヒム君が山を降りてしまう。嗚呼。