• ちょっと出かけようかとも思っていたが、昼過ぎまでぐうたら寝ていたので、終日、家で過ごす。洗濯機を回し、ベランダの洗濯物を取り込んで、洗濯物をベランダに干す。
  • 評判がよいので、『アラザル:vol.8』に掲載されている山本浩生「《村上隆》=《ニッポン現代美術》と、「日本現代美術」」を読むが、かなり残念。面白く鋭い部分はある(日本の現代の美術は「公募展」系と「反芸術」系の、没交渉のふたつに分かれてしまっており、後者は前者のそれを「現代美術」とは見做していない、等)のだが、それを上回って、ウォーホルやデュシャンの評価を含めた議論の展開や、しばしば主張の典拠が明示されないことなどの杜撰さに、たびたび首を傾げる。村上隆は日本の現代美術の成り立ちそのものを変革してしまったので、それを掴み取るために、こちらも大づかみの議論をするのだという宣言はあるのだが、大づかみをするときほど細心の注意が必要なのではないか? 
  • 何となく小説でも読みたくなって、年末に古本屋の店先のワゴンのなかから買った(『倒壊する巨塔』を読んでいたのと、きらきらしたその装幀で。今みたら装幀はやはり菊地信義だった)、リービ英雄の『千々にくだけて』を途中まで読み進める。主人公の「妹」が語る9.11のブルックリンを舞う「雪」と「紙」の挿話がきわめて鮮やか。
  • その際、英語を日本語に翻訳するときの、そのズレている感じのつくりかた、その日本語と英語の並置の仕方が、とても巧い。こんな感じ。

「夏の終わりなのに淡雪は変だ、と思って、うらのデッキにつながるキッチン・ドアを開けてみると、デッキの床は淡雪ではなくよごれた白色の灰におおわれていた。デッキへ出てみた。となりのデッキも向かいのビルのバルコニーも同じように細かい灰におおわれていたんですよ。そして見上げると、空の中に灰の川がマンハッタンのほうから流れていた」
a rivers of ash,flowing through the sky

  • やはり年末に届いていたスコット・ウォーカーの『Bish Bosch*1をようやく聴く。さすが『ポーラX』の音楽監督である。いろいろなものがギュウ詰めに詰め込まれていて、非常に面白い。
  • 南波さんから原稿に関して大変アグレッシヴな提案を頂戴する。ふたつ返事。