- 健康診断であと10キロは痩せなさいと言われる。写真を撮るため新今宮から出て、そこらをほっつき歩く。古本屋で昔の『美術手帖』が200円均一で積んであったので数冊買って鞄に入れる。昔の『美術手帖』は広告も多いが文字も多い。早見堯や峯村敏明の批評は今読んでもやはり刺激的である。西天満のギャラリーで絵を見てから帰る。自画像であったり他人のそれだったり、つまりは人の顔が、再び画家たちを誘っているのかもしれない。最も手近だが、最も遠い(触感や鏡などでしか得られない)物体としてのじぶんの顔。プリーモ・レーヴィの『休戦』を読み終える。他の本を読むつもりだったが、急き立てられるように『溺れる者と救われるもの』を手に取って蒲団に入る。「しま」が隣で寝ているのを見ているうちに私も眠る。