- 朝の電車の中で『ブーレーズは語る』を読み終わる。ブーレーズがみずからを、ワーグナーやマーラー、シェーンベルク等に繋がる、西欧音楽の正統な皇位後継者と自負している強烈な意識がよく判る。対話集だからだろうか、彼のワーグナー解釈が率直に吐露されていて、大変興味ぶかく読んだ。
- 佐藤大輔『遥かなる星』(第1巻)を読み始める。佐藤大輔の小説を読むときは、頭の中で勝手に昔の日本映画に変換してしまうのだが、『遥かなる星』では北崎に笠智衆、黒木には加東大介を配している。年齢がビミョーに合わないんじゃないかって? いやそりゃあ脳内映画だから幾らでも調整可能なのヨ。それにほら、昔の日本の気合が入ってる男は老け顔だからサ。また『侵攻作戦パシフィック・ストーム』の真田少将には、中村梅之介が適役だと信じている。